さざめく言葉の風が鮮やかに吹いた( ;∀;)

僕はこちらの物語を拝読させて頂き、自らが「言の葉を喰む」という錯覚を覚えた。

さて、耽溺という言葉があります。

随分と色気を感じさせ、尚且つ狂気を孕み、溺れ沈み惑わし、最早取り返しがつかなくなりそうな、そんな素敵で異様な言葉です。

僕はこちらの物語に、先ずはそういうエッセンスを感じ取りました。

このレビューをお読みの多くの方が、何らかの物語を綴っておられるかとは思います。言葉を使い、言葉を愛し、言葉に悩み、言葉に励まされ、言葉に導かれる。物語とは幾千万の言の葉の海を航海するその道程であります。書く者であるならばこそ感じるシンパシーがいたる文脈に満ちております。

僕はそういう事を考えながら、気がつけば多くの事を考えさせられていました。物書きという存在を強く意識せざる得ない物語です。そこに含まれる様々な想いが書かれておらずとも感じられ、もがき抗い、陶酔を含み、舞台である憂いの時代を生きていると感じました。

ですから、僕は独特で甘露の様な切なさを見せてくれたこの物語に、ただ一言を贈りたいです。

「可憐」

この言葉を捧げてレビューを閉じます。

皆様へ、是非一読を! お勧めさせて頂きます( ;∀;)

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