概要
鶯(うぐいす)は斎王(さいおう)に仕える白拍子(しらびょうし)だったが、鬼に追われて京の都に逃げてきた。
鬼に襲われたところを謎の陰陽師・黒緋(くろあけ)に助けられる。
鶯は鬼討伐を黒緋に願ったが、黒緋は叶える条件として「俺の子を身籠ってほしい」と要求してきた。
突然のことに鶯は驚くも黒緋は思いがけないほど真剣だった。黒緋は強い子どもが欲しいと望んでいるのだ。
鶯は迷いながらも鬼を討伐してくれるならと了承し、黒緋の子どもを身籠ることを引き受ける。
そして満月の夜、黒緋と鶯の赤ん坊が誕生した。紫紺(しこん)である。
こうして謎の陰陽師と鬼に追われる白拍子と子どもの紫紺。三人で暮らすことになった。
家族のように暮らすうちに鶯は黒緋にしだいに惹かれていき、本当の夫婦になりたくて一途に尽
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- ★★★ Excellent!!!謎の陰陽師と旅の白拍子、切ない平安ロマンス・ファンタジーです
物語は、貴族の前で舞を披露した夜、白拍子の女性が鬼に襲われるところから始まります。
あわやと言うところで助けに入るのが、謎の陰陽師でして、彼には大きな秘密がありました。
鬼に付け狙われるのを守って貰うため、白拍子は陰陽師との取引に応じるのですが……。
タイトルから漂うレーティング感ですが、そこは陰陽師の術で極めて健全に描かれるので、その手の描写が苦手な方も安心して読むことができます。
私も安心して読めました。
ヒロインを追う鬼を退けるため共に過ごし、絆を育ていく二人は、ひたすらにロマンチックです。想い合うようになる過程がしっかりと書かれていて、二人を結ぶ愛情にも納得感があります。
陰陽…続きを読む - ★★★ Excellent!!!あなたの唯一の最愛は、私じゃない。それでも私は、あなたを想う。
はるか創世の昔、天帝が邪神を封じました。そして天妃が人界の災厄、四凶を封じました。
落ちた天妃の魂を求めて、天帝の黒緋もまた人界に降り立ち、伊勢の白拍子である鶯と出逢う……本作は平安時代の日本と、道教および春秋左氏伝を組み合わせた、和華折衷の物語です。
天妃ではあり得ないはずの鶯に惹かれてしまう黒緋、すべてを知ってなお黒緋を愛してしまう鶯、そして天妃と思われるほどの神気を持つ鶯の妹の萌黄、三人の想いが絡まり合い、紐解かれていく本編も素晴らしいのですが、そろいもそろって幸せに暴走する本編後番外編もニマニマ必至のおもしろさです! - ★★★ Excellent!!!私は斎宮に仕える白拍子の前に、一人の女だった。
神話があった。天にいる天帝は、天から愛おしい人間たちを見守っていた。しかし、人間の世界に四つの災いが降り注ぎ、人間たちは無残に殺されていった。それを悲しんだ天帝を見た天帝の妃は、天から人間の世界に降り、四つの災いをその身に封じた。これによって、人間界に平和が戻った。
主人公は斎宮に仕えている白拍子。都からの召喚に応じて、今夜の宴では一人で舞うことになった。しかし、舞を終えたその晩に、主人公に懸想し、夜這いに来た男がいた。男から逃げる主人公を助けたのは、不思議な術を使う一人の男性だった。男性は主人公に子供を所望する。白拍子として軽んじらることに怒りを感じていた主人公だったが、男性の説明を受…続きを読む