奈良時代の戦場で無敵と呼ばれた男がいた。
戦では常勝無敗の彼だったが、アラサーで、ぶっちゃけ童貞だった。
とあるコンプレックスを引きずるせいで女というものが怖いのだ。
しかし、ある日、上司の命令でお見合いすることが決まってしまう。
その相手というのが、絶世の美女でありながら、数々の縁談において、見合い相手の男どもをケチョンケチョンに返り討ちにしたという、最恐の令嬢。
戦場では無敵でも、女が怖い彼にとって天敵とも呼べる相手。
そこで彼は怖すぎる縁談を回避するために、捨て身の奇策を思いつくが、それが思わぬ事態へ転がっていってしまう――。
奈良時代を舞台にした、恋愛物でございます。
というと、とっつきにくそうと感じるかもしれませんが、大丈夫。
歴史知識などは一切いりません。
軽い読み味で普通のライトノベルとして読めちゃう感じです。
最強だけど女にはへたれな武将
×
男たちから最恐と恐れながらも実は熱い乙女心を秘める令嬢
そんな二人の、恋物語は一筋縄じゃいきません。
彼の奇策が思わぬ事態を引き起こして、二人の関係をこじらせまくりつつも、キュンキュンしちゃうシチュエーションを作りだしちゃいます。
女が怖い最強武将が、彼女に恋をしてしまう心の変化。
そんな純朴すぎる彼に、最恐令嬢が少しずつ心を開いていく温かなストーリーをご堪能くださいませ。
武将と令嬢のダブル主人公となっておりますので、男性読者も女性読者も、両方楽しめるようになっております。
こんな方にオススメ。
:でこぼこミスマッチなカップルが、だんだん心を通わせていく恋愛物が好きな方
:じれったくも甘いシチュエーションに、キュンキュンしちゃいたい方
時は奈良時代。
真比登(まひと)は、戦えば最強の男だが、恋愛のほうはからっきしダメ。
彼には、あるコンプレックスがあるからです。
そんな彼に見合い話が。
しかも相手の女は、怖いと評判の豪族の女です。
彼はびびってしまい、代役をたてることにしますが、後でこれを後悔する羽目に。
純情で不器用な男と、怖さを鎧にしている優しい女との、恋物語。
戦闘シーンも圧巻で、思わずうなってしまいます。
作者さまのしっかりした知識で、奈良時代を満喫しながら、もどかしくも可愛いふたりの恋を、全力で応援したくなりますよ。
夢中になって読める、素晴らしい作品です。
私はすっかり、奈良時代言葉にハマってしまっています。
「この作品、みんな読みたいよね?!」
「諾(を)(はい)!」
「めっちゃ面白いと思うよね?!」
「うべなうべな(そうだ、そうだ)!」
読んでいて、すーっごく面白いです。楽しいです。奈良時代がクセになります。
舞台は奈良時代の戦場。
鬼神が如く強く、勇ましい主人公。しかし、こと恋愛に関しては身体にコンプレックスを抱え、気弱で臆病とギャップがあります。
そんなおとこの恋物語。
登場人物を通して、奈良時代の風土が分かりやすく、楽しく描写されていますので、こんな感じだったんだなぁと、日本の遠い昔に思いを馳せ、自然とお話の世界に誘ってもらえました。
「うべな、うべな。」
ヒロインのこころの内も言動も凄いのですが、これはとにかく読んで感じてください。
主人公とヒロインの出会いは、主人公のコンプレックスにより、初手で最低な手を打ってしまってますので、のちに発生する出来事、こころの内も波乱続きです。
ボクは読んでいて、ハラハラ、ゾクゾク、ワクワクと心を乱されっぱなしでした。
困難な恋、とっても楽しかったです。
書かれていない後日談を楽しみにしているのですが、ここまでの読後はとっても甘く、とっても幸せな気持ちに包まれて、ホント良かったなぁってこころから想いました。
是非、みなさんお読みになって、このしあわせな気持ち、共有して欲しいです。
何度でも言ってしまいます。とっても楽しいお話でした。
この作品のヒロイン、佐久良売さまはとにかく怖い、でも美しくて頭が良く、豪族の娘なのに医療室で負傷者の看病をしている奈良時代のナイチンゲールです。
「結婚なんてしない! 見合いなんてしない! 男なんていらなーい!」
序盤はツン100%です、怖いです。それが1人の男と出会い変わっていく姿が読んでいてとても面白い! 早くデレろ! デレろ! あーってなります(笑)
お相手の真比登さん、とても優れた武人ですが、顔に疱瘡があり女性達は気持ち悪がって相手にもされません。でも佐久良売は医療の知識があるので疱瘡を見ても気持ち悪がりません。←ここがポイント
「俺のこの顔を見ても平気なのか……?」
そんな佐久良売に惚れない訳がありません!
徐々に深まるお互いの気持ちがコミカルに、そして物語は序盤から練りに練られた伏線を張りながらとても丁寧に描かれています。
そして2人を取り巻くサブキャラ達、そして謎の人物と読んでいて飽きる事がありません。
この作者様の作品、どれも作り込まれていて本当に面白いですが、私の中ではこの作品が1番です! とにかく佐久良売さまの魅力に引き込まれます、大好きです!
そして作者様の近況ノートに恒例の挿絵があります。そこで是非とも物語序盤とラストの佐久良売さまを見比べて下さい! ニヤニヤがとまりませんよ!!
時は奈良時代。
戦では大活躍する一流の武人であるが、疱瘡持ちで過去女性に拒否され、恋愛に希望を持てないピュアボーイ真比登。
そんな彼に持ち上がった縁談相手は、美人ではあるが怖いと言われている豪族のお姫様、芯の通った格好いいヒロイン、佐久良売。
困り果てた真比登は教養のある部下を自分の身代わりに立ててしまいます。
真比登はその部下の振りをして佐久良売と出会い、な、なんと部下のふりをしたままであるにもかかわらず、お互いに惹かれあっていきます。医術の知識もある佐久良売は、病が治癒した後の疱瘡を恐れないのです。
もうこの段階で「くっついちゃえよ、でも嘘ついてるし! どうなっちゃうんだ!?」と、とんでもなく面白いのですが、彼らを取り巻く人間模様やさまざま起こる事件、それから何と言っても臨場感あふれ手に汗握る戦闘シーン。
圧巻です。
恋愛も、戦闘シーンも、それから人間模様も楽しめる素晴らしい作品です。
こんなすごいお話を無料で読んでいいのか? そう狼狽えることしかできません。
偽りの縁談がいかなる実を結ぶのか、ぜひ追いかけていただきたく!
古代、奈良時代のひとびとの暮らし、恋物語を中心としてとても素敵なおはなしを紡がれ続ける作者さま。
たぶん、その全部を拝読させていただいたと思っています。
その上で。
まいりました。
わたしはたしかに、こうした時代の息吹きのようなものが好きです。風景を置いていただけるだけで、当時の空気を感じるだけで、ぽろぽろ泣いてしまいます。
本作もそのつもりで読み始めさせていただきました。
そうしてもちろん、その要素はある。
美しい情景、当時の暮らしぶりの丁寧な描き出し。
あるいは、時代ならではの事柄、つまり身分制度なり戦争なり、あるいは疫病に対する脆弱なり、そういったこともしっかり物語を支える要素として組み込まれています。
だからわたしは、そこでもう、満足なのです。
なのに。
そんな予想を超えて、そんな期待を超えて。
表現がみつからない。
だから、不遜な言い方となります。ご容赦ください。
本作は、ほんもののエンターテイメントでした。
核は、ラブコメ。
強く、ときにおっかない、そうして凄まじいほどの美貌のヒロイン。かたや、とある事情から女性を苦手とする、最強のヒーロー。ファンタジーでひんぱんに登場する身代わり要素あり、片恋あり、両恋となってからのじれじれもあまあまも、もう、しっかりと。
加えて、戦闘描写がほんとうにわかりやすい本格的なアクションシーン、あるいはこれも時代ならではの先住民族とのかかわりも描写されます。登場人物どうしの、作者さま一流のコミカルなやりとりもあり、さらになんとも可愛い幕間のお手紙コーナーなどもあり、おまけにこのお手紙が……。
もう、なにをあげれば良いのか分かりません。
楽しくて、どきどきして、笑えて、泣けて、もうもう、最高で。
そうしてぜんぶが、ひとつの物語としてしっかり、収まってる。
なんだろ。
うーん。
あはは。
やっぱり、まいりましたとしか言いようがないのだ。
ああ、楽しかった!!
この物語、ヒーローもヒロインも、いずれもとても力強く、そして真っ直ぐです!
加須千花ワールドの過去作品の印象だと、朴念仁であったり繊細すぎたり逆方向へ飛んで行ったり…などなど様々な愛の試練があり、不恰好な登場人物たちが運命に翻弄されながら赤い糸を手繰り寄せる、なんてヒーローとヒロインが多く、むしろサイドにいるキャラの方がすんなりと恋が成就して…なんて事があったりしてきたように思えます。
今回ももちろん、愛の試練もあり、すれ違いも多くありますが、ヒーロー、ヒロイン、二人とも、ストレートにいい男、いい女ですw ヒーローは物語史上、1番強そうな豪傑です。少なくとも戦う時の描写は圧巻のレベルです。そして心は、清水の如く清らかですw
二人は、いざとなったら直球を投げる事に躊躇いがありません。
ヒーローはちょっと引っ込みそうでしたが、パワフルなヒロインが力強く引っ張るので、引っ込む前に引き摺り出されます。
これが見事で、一緒に読者も引っ張られます。
こうしてグイグイと引き込んでくる純愛物語。
一読をお勧めします。
僕はこちらの物語を、「どうレビューしたらいいのか?」で悩みます。なぜなら、色々と素晴らしい点が多過ぎて、語るにおいて絞り切れないのです。素晴らしい物語です、やられました、こんちくしょう、ありがとうございます(笑)。
さて、僕は常日頃、恋や愛においては、現代も過去も差はない。人の想いがそう易々と変わる訳がない、と考えています。だから遥か古の万葉の歌を読んでも「わ、わかるぞぉおお!」と涙をこぼせます(笑)。さて、こちらの物語はそういう古の恋物語です。
僕は恋愛小説を考える時に、どんな「恋や愛の形」があるのかを意識します。別に特殊じゃなくてもいいんです。ややこしい設定とか特殊な家系とか、もしくはひと昔前のレデイコミみたいに無駄に濃ゆい人々とか、そんなの必要ないんです。
普通でいいんです。
ただね、その普通にも色々と理由があって、ちょっぴりしょげてたり、微妙に困難があったりとか、そういう「生きてるからこそ欠けちゃった部分」っていうのがすごく大事で、そこに「恋のきっかけ」があったりするんです。
こちらの物語は、そういう意味において「恐ろしく男女の造詣が深く、その恋愛においては、まさにこうでしかありえない!」という完璧で文句のつけようのない、そして心から祝福できる素敵な「恋の形」を見せて下さいました。
だから、僕は力を込めて、全力で言います!
「よかったぁよぉおおおおおおおおおおお! おいおいおい(涙)」( ;∀;)
もう、「うべな、うべな!」と僕は作中の言葉で祝福を贈ります(意味は読んで見て下さい)。
さぁ、気合を込めてお勧め致します!!
もらい泣きするくらいに感動しちゃう素敵な恋物語。でもね、それ以外にもバトル、ギャグ、スリル、サスペンス、えっ、そう来るか(内緒)、という様々な魅力がもうてんこ盛りで、「奥さん、ちょっとお得ですよぉおお!」と声をかけちゃうくらいです(笑)。それらについて全部書いてたら、ものすごい長さの迷惑レビューになっちゃいます。そんな驚異の傑作でありながら、しっかりと胸打つ素敵な恋物語です!!!
皆様、是非、是非、宜しくお願い致します( ;∀;)
大川さまのファンなのですが、これを読んで佐久良売のファンになってしまいました!
かっこいい強い女性、大好きです!!
奈良時代の世界観が見事に描かれています。
バトルあり、恋愛あり。素晴らしいエンターテイメント作品!
わたしはその中でも、さ寝のシーンがとてもよかったです。
うっとりですよー!! うっとり! さすが加須さんっ!
合間合間にはさまれている万葉集の和歌も効果的だし、
きちんと調べて考えての作品であることがよく分かります。
しかし、「土器土器日記」みたいなコミカルな内容もちゃんとはさまれていて。
「土器土器日記」がまた秀逸なんです!
これからも加須千佳さんの手による奈良時代の雰囲気たっぷりの話を読みたいです。
素晴らしい作家さんです!!
武力は誰にも負けないが疱瘡持ちであることで、どこまでも恋に臆病な真比登に縁談の話が……。
そのお相手は美しくも怖いと評判の豪族の娘。
だがその娘、佐久良売も相手に色々条件を付け、全く縁談に乗る気でない。
そんな縁談にこともあろうか真比登は身代わりを立ててしまいます。
さあ、この偽りの縁談がどう展開していくのか?
真比登、佐久良売、この二人を取り巻く人々の人間ドラマ、妖艶な恋愛ドラマが実に見ものです。
奈良時代の万葉集から広がる物語。
歴史ものに疎い私も気づけば夢中になるほど読みやすく、ドキドキワクワク感も盛り込まれ、スーっと物語に溶け込んでしまいます。
その抜群の構成力・文筆力に脱帽です。
作者様が描かれる手書きの挿絵が物語のイメージをさらに盛り上げてくれて挿絵を見るだけでもお得感があり最高です!
皆様にも是非読んで頂きたい最高傑作がここにあります!
是非、ご覧になって下さい。
私はすっかり魅了されハマってしまいました。
舞台は奈良時代。
ヒーロー(真比登)とヒロイン(佐久良売)は、男女関係において甘い夢など抱いておりません。
そんな二人、本当は縁談で結婚相手候補として出会うはずだったのですが、ややこしいことになってしまいます。
真比登は、自分が痘瘡持ちかつ教養がない(そして佐久良売は怖い女との噂がある)ことから、源という男に身代わりを頼んだのです。「身代わり縁談」で出会ったのですから、佐久良売は、真比登が元々の縁談相手であるとは知りません。それでも次第に惹かれあっていく二人。しかし、すれ違いと戦が二人の仲を引き裂こうとします……。
恋に夢を見ていないとはいえ、二人とも気弱な性格ではなく、強い意志を持っています。とくにヒロインは、周囲から「怖い」と言われてしまうような芯の強い女性。そんな彼女の心が徐々に解れ、恋する女性らしい可愛らしさや健気さを見せてくれた時、読者は悶えるはずです。
また、メインの二人だけでなく、脇を固めるキャラクター達もみんな人間らしくて魅力的!
「歴史もの? 難しそう〜」と思われる方もいらっしゃるでしょうが、決してそんなことはありません。
いつの時代も根底は変わらない、人間ドラマとラブストーリーがここにあります。
軽やかに読めてかつ、時代特有の空気感を崩さない、絶妙な筆致も大変魅力的な本作。
ぜひ多くの方にお読みいただきたいです!
最新30話まで拝読してのレビューです。
作者様は奈良時代の男女の物語において右に並ぶ者がいないほどの名手です。
そんな作者様が選んだ題材は、ずばり「強い女」です。
奈良時代における男女の関係は言わずもがな、ですね。
主人公は佐久良売(さくらめ)という女性です。
とにかく彼女、結婚など断固お断り、武に生きる宣言を堂々としています。
そんな娘を心配する父が縁談を進め、そこに現れたのが真比登(まひと)という武人でした。
しかし、ここに巧妙なからくりが。いや、全く巧妙ではなく、いつばれるのかひやひやしながら楽しく拝読する楽しみもあります。
物語はこの二人を中心に、取り巻きの人物もまたひと癖もふた癖もある個性豊かな面々が揃っています。
中でもメイン二人に付き従う二人、佐久良売には若大根売(わかおおねめ)、真比登には源(みなもと)、がとにかくよいのです!
何がよいかは是非ご一読のうえ確かめてみてください。
あと、おまけ的に時折文末に入る若大根売の土器土器(=ドキドキ)日記も最高ですよ。
奈良時代の物語なんて難しいとか思う必要は全くありません。
色々な意味での戦いもある恋愛小説として素晴らしいエンタメ小説に仕上がっています。
ちなみに作者様のメイン作品等から引き続き登場する人物もいますが、それらを読まなくても十分に楽しめるのでご安心ください。
本当におすすめです。皆さんに読んでいただきたい素敵な物語です。
権力を持ち、医学を修め、その最前線でその手腕を発揮する西洋物語では『聖女』様にあたる方と、
過去のご病気から顔にその名残があり恐れられている『軍官』様。
恋よりもお仕事の聖女様に見かねた周りがお見合い話をを作り、持ち掛けた先が回り回って、その軍官様に縁談話が持ちかかります。
ですが、軍官様はその顔がコンプレックスであり、悲しい思いは……と思われて、福耳、色男の部下に『替え玉』お見合いを頼みます。
破談にしてシャンシャンとしたかったお話は、幾つかの事件にも巻き込まれ、部下の振りをしてお見合いに参加していた軍官様と聖女様を巡り合わせていきます。
軍官様は、自分の顔のコンプレックスに驚くことなく普通に接する聖女様が気になる。
聖女様は、自身を包み込む力強さと優しさに、気が付くと考えてしまう軍官様のこと。
軍官様は完全の惚れてしまい、聖女様はその思いに首を横に振りつつも惹かれていく。
その聖女様の隣で、お付きの次女がハラハラどきどきしながら「きゃーきゃー」している心の声がまた可愛くて( *´艸`)
美女と野獣。
聖女と軍官の少し捻じれた恋の行方は果たして―――!?
そして、きっとくる作者さまの作品の最高潮。
さ寝、さ寝、あんあん♡さね?(白目
今までにない展開の物語が、どんな夜の興奮を私達に魅せてくれるのか。
大河ドラマでは書けない、リアリティ満載の時代活劇。
この冬読むなら、この作品。
時代劇とは思えない読みやすさに親近感。そして、リアル赤裸々夜の現。
是非ご賞味あれ~~~(/・ω・)/
実は私、古典や時代小説が苦手なんです
そんな私がまさかのどハマり❣️❣️❣️
とにかくわかりやすく、読みやすく、面白いんです、この作品
あっという間に引き込まれ、一兵卒になりきって「うべな、うべな!(そうだ、そうだ)」と口を揃えている私がいました
なんとこの作品では、小説世界をバーチャル体験できてしまいます
この驚異のリアルシンクロ率は、テンポの良さ、言葉選びの巧みさ、人物造形の的確な表現はもちろんありますが、文章力がずば抜けてすばらしいことからきています
この両立の難しい要素全てを内包して、大草原を吹き渡る風のように自然体なんです
ここに作者さまの並々ならぬ力量があります
主人公の真比登(まひと)がまたいいんです、いろいろ欠点はあるんですが純情一途な頑張り屋で、可愛い年下男子みたいで応援したくなります
ヒロイン佐久良売(さくらめ)もまた素晴らしい、できた女房でも惚れる見事な女性です
この生命力に溢れたキャラクターたちに触れるだけでも十二分に一読の価値があります
そして私の一番のお気に入りは『若大根売(わかおおねめ)の土器土器日記(どきどきにっき)』、視点を俯瞰させて物語を立体的に立ち上げるその効果とは別に、下世話な女房心を大満足させてくれます
とにかく盛りだくさんで飽きる要素がひとつもない
ぜひぜひ、この作品を「体験」してください❣️❣️❣️
読み始めてまず思うのは、その言葉や文体、リズム、知識量、
その全てが圧倒的で迫力があります。
どう圧倒的なのかは、
一話をご覧いただくだけで感じられるかと思います。
普段の生活では見ない単語や漢字が多く出てくるのですが、
全てに振り仮名や解説が丁寧についているので、とても読みやすいです。
読んでいるうちに、自分の頭がよくなっているのではと錯覚してしまいます。笑
物語は奈良時代を舞台にしたラブストーリー。
その時代だからこその面白さ、
そして現代でも変わらぬドキドキワクワクの両方を存分に感じることができます。
当時の恋愛に想いを馳せられるのはかなり貴重な体験ですね!
最新話の6話まで読んだレビューになります。
正直、好き嫌いが分れる小説だと思います。ただ、好きな人はトコトン好きになる小説であることは間違いないです。
時代は奈良時代、日本最古の文学「古事記」が生まれた時代でして、この時代の文学は本当に「初々しい」というか「新鮮さ」があるんですよね。で、この小説では、というか、この作者さまの小説では、その時代に生まれた選りすぐりの「和歌」や「文」を物語の重要な場面のエッセンスとして、添えています。この小説でいくと、4話がエモいですね。あ、いや、4話で使ってるのは漢詩なんですけど・・・w
要するに「和歌」や「漢詩」などの昔の文学が好きな方には、メチャクチャささる小説です。あ、あと中島敦が好きな人にも刺さるような気がします。
人を選ぶ小説ではありますけど、奈良時代が好きな人は是非読んでみてください。あ、あと変わった恋愛小説が読みたい人にもおすすめです。時代考証もしっかりされている作者さまですので、当時の恋愛観を追体験したい方、読んでみてはどうでしょうか?