‐

　―不幸になるがいい。この魔王自身も含めた,全ての人間よ―

◎第2章のあらすじ　
　クレア王子は「真実の愛を探す」と称して,公爵家令嬢ティケとの婚約破棄を宣言する。
　ティケは生まれた時から,智恵の精霊イズールトが中にいて,二人(分の命)で一人だった。
　イズールトの力を借り破滅を回避する事にしたのだが,イズールトが授けた(※前世の)知識はこの世界,
イウルフ大陸では意味が無かった。
　しかもクレアは,婚約破棄しておきながらティケを,イズールトは実質的にはその妹だからと,二人とも失いたくないという理由で,王太子なのに戦いへ身を投じる。

　これは,何が目的か分からない王子に困っている令嬢のお話と,人と精霊との恋が同時に
進んでいる事で,ヒロインと幼馴染(主人公は彼)が振り回されるだけ,の物語。