概要
君はどうして、こんな砂漠の星に来たんだい?
遠い未来。少年フォンは12歳で両親を亡くし、大惑星トリュースから150光年離れた砂漠の小惑星、ブリアに住む伯父一家に引き取られた。8年後、鉄鉱山で働いているフォンの所に幼なじみだった女性、ルチアが尋ねてきた。大学の夏休みで宇宙旅行中だというルチアに、フォンは自分の暮らす町、マリティの夜景を紹介しようとするが……。自作『ただいま Light Houseへ』の続編。
2023/08/14 全体的に改訂しております。ご了承下さい。
2023/08/14 全体的に改訂しております。ご了承下さい。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!星空の優しさが散りばめられた宇宙の片隅
素朴で落ち着いた文章で描かれる暖かなヒューマンドラマです。
宇宙という広大な舞台を用いてあえて小さなヒューマンドラマを描くことで両者が際立っています。色鮮やかな宇宙の煌めきを反射するヒューマンドラマは小さくも美しく、淡色の優しい人間関係を包み込む宇宙は素朴ながら果てしなく広大です。2者の対比がその隔たりと同じく無限の暖かさを産み出します。宇宙という舞台装置の活かし方が絶妙です。作者ならではの綾を感じさせます。
物語は同作者の単話『ただいま Light Houseへ』の続編という位置づけです。前作を読まなくても楽しめるように作られていますが、あの少年が成長して今こうなった、という視点が割と…続きを読む