第11話 繰り返す中の糸口

「・・・う」

どさっとファミレスのバックヤードで倒れるサカモト


「おいおいサカモトくん大丈夫か!」

「う・・・あ・・・はい すいません」

「救急車呼ぼうか?」

「いや・・・大丈夫っす・・・貧血で」

「本当に大丈夫なの?」

「はい」

無理やり体を起こし死んでいた状態からの復帰で意識と体がバラバラだ。


「お先に・・・すいません・・・」

「ああ うん タクシー代あげるからこれで帰りなよ」

「すいません」

タクシーを呼び家に帰る。


「帰ったぞジョン」

「無事・・・ではないようだな」

「ああ殺された・・・二度とごめんだ」

「恐らくだが普通の人間は殺されたら狂う サカモトは特別だ」

「終わりで良かったんだけどねぇ・・・」

「まあ私が目をつけた人間だ 耐えてもらわねばいかない」

「お前の事が怖くなってきたよ」

「頑張れよサカモト」

「はいはい・・・」


ベッドにどさっと倒れこみ特に何を考えるでもなく猫に連絡を取り10億を振り込んでもらう事と、半グレ集団のデータを再度調べてもらい2日でやってもらう約束に。


「とりあえず金もオッケー 体がふらふらだが神社にでも行ってお札を確保だな」


ゆらゆらと動きながらタクシーを呼び神社に行った後1000枚のお札とお守り100個を予約注文し2日後の6時に受け取りに行くことに。

いつもは元気の巫女さんが他の宗教に入っているか聞いてきたが入ってないと言って入信もしないと伝え足早に去った。


「あ 黒服に会って会話を聞くと死ぬってことも書いとくか」

メモに記述をつきたしていく。その道中でハンバーガーをもしゃもしゃと食べているとジョンに文句を言われそう打と思いバーガー2つとポテトをテイクアウトして持って帰る。


サカモトはニャルラトホテプとの戦闘を思い返し考える。

傷を負わせたところで意味はなく倒せもしない。

違う方法を探すしかないと考え吸血鬼などに対する十字架などが効かないか?

そう考えニャルラトホテプと検索をかけるなどするが何も引っかからない。

「前も調べたもんな~・・・当たり前だな」


弱点不明、戦闘の勝利は不可能、そもそも死ぬかも分からない。

どう足掻いても勝てないのは承知だが・・・と考えていると吸血鬼で言えばにんにくに相当するものは無いか?と考えた。

「何かあるんだろうか・・・?ジョンに聞いてみようダメ元だがな」


電車に揺られ家に帰ったサカモト。

「ジョンただいまお土産だ」

「・・・何かあるのか」

「そう警戒するな ハンバーガーだ」

「!・・・先ほど調べていたら出てきたものだ興味があるぞ」

「ほら食え」

「ありがとうサカモト」


がつがつと食べ始めるジョン。かなり美味そうに食べる所を見ると気に入ったようだ

「美味かったか?」

「ああ 美味かったぞ」

「で・・・だ」

「やはり何かあったか」

「ニャルラトホテプの弱点や天敵、嫌いな物はあるのか?」

「それに関しては分からないな」

「そうか・・・」

「だが我々が襲われたときクトゥグアという名前とノーデンスという名前は出していたがな。それ以外は本当に知らないぞ これは今までの食事の代金だ もう協力はしないからな」

「ありがとうジョン」

「どういたしまして と言えばいいんだったなサカモト」

「ああ」

ノーデンス・・・やはりあの神はニャルラトホテプと何か関係がある。クトゥグアという神も関連性があるのだろう。

天敵ではないにしろ敵対関係であれば協力を仰げるが、ノーデンスに関しては青い力を貰っている。これ以上の協力は見込めないだろうが、今一度会わねば。


「少し寝てみてもいいか?」

「好きにしろサカモト ここはお前の住処だ」

「そうだったな」

ベッドについた瞬間意識が急になくなった。


「おい」

「!?・・・ここって事はあなたはノーデンス?」

「・・・私の名前を再び知ったのだな」

「ということは以前にもあなたに会ったことが?」

「ここは時間などに縛られていない 人間如きではまず来れない」

「力の説明をお聞きしたい」

「・・・物本来の力を引き出すというだけだ 単なる道具であれば速度や威力が増すというだけだ」

力の説明を聞け今後の運用が固まるが、何故過去の自分がこれを記さなかったのか謎


「ありがとうございます もう一つお願いが」

「言ってみるがいい」

「ニャルラトホテプという神と対峙しているのです 協力していただけませんか?」

「強欲だな・・・行っても構わんが奴と戦えばお前の住んでる〇!’&は滅ぶぞ」

「今なんと?」

「ああ・・・なんと言ったか日本だったか?」

「日本が滅ぶ?まあ全てとは言わないが大変は海と区別がつかなくなるだろうな」

「・・・では戦うのは厳しいですね」

協力してもいいが自分の世界が滅ぶのは御免被りたいが、正直どうしようもなくなった時の最終手段になるだろう。


「そうなるな・・・ふーむ・・・ではこうしようお前にもう1つだけ力をやろう」

「ありがとうございます」

「恐怖に打ち勝つ力だ 一切の恐怖を感じない上に神を感じ取れる力だ」

「ありがとうございます ちなみに何ですが・・・」

「ほう?まだ私の時間を取ると?」

「もう少しだけですので」

「よかろう」

「ニャルラトホテプの弱点とか天敵はいるんですか?」

「そうさな・・・クトゥグアと私だ 猫も嫌いだったか?」

「クトゥグアというのはどこの神なんです?」

「人間が知ってはならぬ神だ」

「・・・どこかで召喚はできるのですか?」

「・・・? お前からクトゥグアの微かな残滓を感じるぞ 会ってはいないがお前の近くか何かでクトゥグアがいるぞ 人間の真似事でもしておるのか?」

「一体どこだ・・・?」

「確実にお前とは体が触れたかやり取りをしている」

「分かりました」

クトゥグアとどこかで会っているのか?謎が深まる。


「ではもういいだろう 何度も来られては困るのだ」

「最後にもう一つだけ」

「なんだ」

「あなたの力を一時的に貰えたりはしないんですか?ニャルラトホテプと戦えるぐらいの力を」

「ハハハ!おもしろいやってみるか?まばたきをする僅かな時間でお前など消し飛ぶぞ 今の力が限度だ お前の力は神を倒す力ではない 神に立ち向かうための力だ」

「分かりました ありがとうございますノーデンス」

「よい では帰れ」

「はい」



がばっと起きると3時間ほど寝ていたようだ。時刻は7月1日22時になっていた。

「一瞬に感じたが・・・あー神様と普通に喋るなんてありえないよな」

「神と会ったのか?サカモトは」

「ああ まあ気にしないでくれ」

「お互い協力は無いようなものだからな」

「そうだな」


「クトゥグアはどこにいる・・・?」





「ワタシの名前を出したか・・・あいつめ食えんな」

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