第18話 光あれ

「ここか・・・」

「ついたな」

「用心しろよ」

「神を探る 少し待て・・・いやそんなもの必要ないな」

3人の目線の先に大礼服を着た上流階級の男と美人な女性がいた。

夕暮れの誰もいない広々とした地下のような大きな空間だった。


「何者だ!」

「ふふふ・・・大声は出さないでください」



「猫被ってんじゃねえ!ニャルラトホテプ!今から殺し合いだ!」

「ハハハハ 猫と呼ばれたお前がそれを言うか!」

「サカモトあの男だろう!殺せ!」


「ああ!行くぞ!ジョン!」

「任せろサカモト」

サカモトの残り弾数は10発だけジョンも一応持っているが15発のみだが1人殺すのにそう多くはいらない。



「ああ!最高だ!お前らも最高の殺し合いを楽しめ!」

ニャルラトホテプが男に向け手をかざすと男の体が変容した。



「ああ!これが神の力!」

「ジョン後方から撃ち込め!」

「ああ!」

変形の最中に撃つと体の至る部分から出血している。

効果はあるのかうめき声を上げながら変形しヤギの頭を持った翼の生えた黒い人外のような物になり果てた。


「ジョン!頭に向けて一発!」

「ああ!」

狙いは性格無比だが出血も無く効果が無くなっている。


「お前ら如きでは神の力を持った私には勝てん!」

火をこちらに向かって吐き出すも時間を巻き戻し直撃を避け横に回避した。


「ジョン!何かあるまでこのマガジン使って頭を狙え!指示があるまで動くな!」

「ああ!前線は任せた!」



「これでも食らえ!」

時間を巻き戻しながら隙をつき札を使い悪魔の体に札を撃ち込む。


「どこでこの力を!?神にたった今与えられた私の力を超えるつもりか!?」

「効いてるってことだな!」

距離を取り札を投げつけ攻撃をしていくサカモト。

札に関しては呼びで300枚ほど持っていたため枚数には困らない。


「そうだ!ジョン!札が張り付いているところに向かって撃て!」

「ああ!」

パンと一発銃声が響き化物がうめき声を上げる。


「よし!効くぞ!効率的に次は頭を狙う!張り付いたらすぐやれよ!」

「ああ!」





「楽しそうだぞ?あっちは・・・早くやろうやクトゥグア お前の愛人がごっこ遊びしているぞ?嫉妬したか?ではこちらも楽しむのが筋だろう」

「貴様!また殺してやる!次は全身に穴をあけてやる!」

「ハハハハハ それでこそお前だ 行くぞ!」

「死ね!殺す!抹殺してやる!」

「応!ぶちこめ!最高の戦いにしよう!」

神同士の本気の殴り合いが再び始まった。

一発一発が家を壊すレベルの殴り合い。ベタ足で殴り合いクトゥグアは火をニャルラトホテプは闇を纏って殴り合いをしている。


「こんなもんか!クトゥグア!先ほどの100年後の方がよっぽど楽しかったぞ!」

「本気でいくぞ!」

「初めから来い!白けさせるな!今度は俺が勝って殺してやる!」

「いいから死ね!早く死ね!」

殴り合いはまだ終わりそうにない。






「サカモト!弾が後7発だ!」

「ああ!分かった!」

サカモトたちは一撃も食らってはいけない攻撃を食らっては時間を巻き戻しを繰り返しながら善戦を繰り広げていた。


「10枚だ!ぶちこんでやる!」

「獲った!」

一瞬の隙に頭が無くなってしまうサカモト。意識は一瞬で途切れ死んでしまった。


ジョンが笑う。

「サカモト!今戻す!」

時間を蹴られる3秒前に戻しサカモトの体を 世界ごと戻す。


「サカモト!後ろに避けろ!」

「・・・っ!助かった!」

「ああ!気をつけろ!完全に怯んでから札をありったけぶちこめ!」

「ああ!」

札を投げ続け化物の体制が崩れた。



「今だ!」



100枚の札の束を顔面に向かって殴りぬける。


「がっ!やめろ!やめろ!」

「ジョン来い!」

ジョンが駆け寄り2人で銃を構える。



「「お前の計画は失敗だ」」



マガジンに入っていた銃弾をありったけ撃ち込むと男の体にまとっていた毛皮や羊の顔が無くなり人間の姿に戻る。


「あっちはどうだ」

「ああ 大丈夫そうだぞ」

クトゥグアが馬乗りになりニャルラトホテプの顔面がひしゃげているが殴り続けている。腕や足もあり得ない方向に曲がっており勝敗は決したようだ。



「死ね!死ね!死ね!とっととこの世から失せろ!」

「ハハハハ サカモトおめでとう!これで計画は台無しだ!100年後に戻ればお前は勝ちだ!よかったなあ!」

「黙れ!黙れ!黙れ!いいからその腐った口を開くな!死ね蛆虫が!」

「ハハハハハ さらばだ!また会おう!」

ニャルラトホテプの体が闇と共に消え笑い声が響き勝ちを伝えてくれる。




「勝ったんだな邪神に」

「ああ」

「誇っていい事だぞサカモト」




「サカモト・・・疲れた飯にしよう」

「その意見に私も同意だ」

「ああ 今日はお前らの鉱物でも作るか」

「「期待するぞサカモト」」

鍵に祈り力を使い王の元へ戻った。



「よくやった一瞬の出来事ではあったが楽しませてもらった」

「・・・という事はあなたはもう既に結末を知っていたのでは?」

「そういうな私は退屈なのだ また何かあれば来るとよい こいつを送らせる」

「仰せのままにってね」

「では7月7日に」

「ああ お前らが勝った以上もう教団も無ければあやつもいない安心して帰るがいい

 だがお前はもう人間ではないということを理解するのだぞ」

「はい お世話になりました」

「ああ また会おう」

「ええ では」


門を通ると7月7日の16時の渋谷駅前に居た。

「終わったんだな 時間通りなら黒服がいるころだ」

「ああ 勝ったんだ」

「家に帰ろう」


「ん?あれはハザマ?」

ハザマがおり声をかけてみる事にしたサカモト。


「なああんた宗教に入ってるか?」

「はい?そういった事は何も・・・失礼します」

「悪かったな」

ハザマは何も分からないような顔をして去っていった。


「ははは 皆幸せに終われたな」

「ああ お前は人間じゃないが精神は人間だ」

「大丈夫だ 俺には就職先がある」

「バイトをするつもりか?」

「いや まあ今度話すよ」

三人でタクシーに乗り家に帰る。


「ここがサカモトの家か」

「ああ」

「早く入ろう」

家に入りご飯の用意をするサカモト。


「悪い肉とかが無いから簡単なのでいいか?」

「「なんでも食べるぞ後日肉をくれ」」

「あ、ああ」

チャーハンを作る事にしたサカモトは手際よく火で炙り鮭チャーハンを作った。


「「「いただきます!」」」


「やはり料理は最高だな人間の生み出した最高の食べ物だ」

「私もその意見に同意だ」

「こんなもんで喜ぶんだもんなあ」

「「美味いからな」」

「そーですか」

テレビをつけると大正時代の瓦礫から札が大量に出てきた事や現代の銃が出てきたなどやっていた。


「あーやべーな タイムパラドックスって奴だな」

「まあいいだろうサカモト」

「そうだぞ気にするな」

「そだな」

3人は美味しくご飯を平らげた。


「さてこの後どこに行く?美味い飯を食いに・・・」

「まだ食うのかよ!?」

「いいだろうサカモト・・・」

「もーいいって!」

笑い声が響き渡る平和の象徴がそこにはあった。





100年後




「にしてもあいつイス?とかいう種族なのはいいけど名前が番号で笑ったなー」

「ほれ 早く掃除せんか」


「ねーアマテラス様 本当ここ50年ぐらい人来ないですけど俺いつまで金を納めればいいんです?」

「なんだサカモト気にするな アマテラスに仕え働き口を用意してやってるのだ感謝されこそ罵倒される覚えはないぞ」

「給料出るどころか収めてるから毎月マイナスなんですけど」

「そうかそうか それも修行だ」

「はー やだやだ」

「不遜だが許してやろう 掃除が終わったら修行だ 人を救うためだぞ?」

「はいはい すぐやりますよー」

「それでいい」

サカモトは社会では生きれずこの神社で粛々と仕事をしながらジョンと猫と暮らしていた。一向に給料は出ないが。

まあそれもいいかな?と思いながら日々を過ごすサカモトは人間を辞めた物の平穏そのものの人生を過ごし影ながら異形と戦う人間として生きていた。





「さてね いつあの邪神が来てもいいように今日も鍛錬だ」






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ここまで見ていただきありがとうございました。

初めての作品で拙い部分多々あったと思いますが見ていただけて幸いです。

クトゥルフの知識が浅いので矛盾点など多々あるかもしれませんがご容赦いただけて何よりです。


また何か次の作品があればご縁あれば見ていただければ幸いです。


ありがとうございました。

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7月8日へ マターリマターリ @wantyan222

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