第4話 夢見るハッカー
ご飯を食べ終え時刻は22時になっていた。
「あー久々にたくさん食べた」
「今までの中で一番美味かったぞサカモト」
「へいへい」
たった一日でループしているという事実を受け入れてしまっている自分が怖い。
だが、どうにかしないと7月8日を迎えられないという漠然とした事実が更に怖くなり、自分で何とかしなくてはという意思のまま動いていた。
「そういえばハッカーとやらに連絡を取ってみるか」
メモを見てnyanyanyanというアカウントを探してみることに。
2アカウント見つかりどちらにも「ハングドマン」と送ってみることに。
1つのアカウントが反応を示した。
「お前何者だ?何故その言葉を私にかけれる?」
「絶対信じないと思うが世界が終わる。そこでお前に協力を頼みたい」
「いや信じよう。その言葉を知っている事自体ありえないからな」
「ハッカーという事を俺は知っている。どういったことができるんだ?」
「企業へのクラッキングとかだな」
「そんなことここで言っていいのか?」
「大丈夫だ。ここだけシステムの管理外にしてある」
「もうよくわからんな。例えば俺のバイト先のサーバーとか壊すとかもできるか?」
「簡単だが、お前のスマートフォンが良くわからんが全くハッキングできないから全く企業名とかは分からんぞ」
「お前怖いことサラッと言うな。キイってファミレスだ」
「おお!いつも好きで食べてるぞ。残念だが今からやってみる明日の朝にはできてるからキイは当分会計できずに大変な事になるな」
「実験台になってくれ・・・すまん」
その日は寝ることにし、寝ながらハザマのアカウントを調べてみた。
・今日はいい日だ
・教団のためになれることをした
何をしたのか分からないが確実に何かをしている。
俺の事ではないだろうと憶測をして寝ることにした。
ピピピピピ!
久々の朝に目がしばしばする。7月2日の8時。
「朝早いのは合わないな」
SNSのDMを見てみるとアイツが書き込んでいた。2時間前のようだ。
「サカモトの言っていたファミレスのサーバー落としたぞ」
「本当ならニュースにでもなっているだろう」
タバコに火をつけ眠い目をこすりニュースを見ると本当にサーバーが落とされていた
「ま、まじかよ・・・俺がやったわけじゃないし~・・・はぁ・・・」
能力的には問題なさそうだという事で協力を呼び掛ける
「えーっと・・・信号とかもできるか聞いてみるか」
すぐに返信が来た。
「できるぞサカモト(信号の絵文字)」
「何でもありだな!ちなみにだが、銀行の金をロンダリングとかして俺の通帳に入れることは可能か?」
「できるぞサカモト(札束の絵文字)」
「通著番号は〇〇〇〇だ。ここに送ってくれるか?」
「いくらだサカモト(札束の絵文字)」
「1億ぐらい?」
「いいぞサカモトいかにも馬鹿って感じの金額だ。二時間以内に口座に入れて置く」
「頼んだ」
タバコをちょうど吸い終え灰皿にごしごしと押しつけ消す。
「サカモト!私のご飯まだか!」
「あー・・・忘れてた。今作るよ」
野菜炒め(肉抜き)を作るとジョンは美味しそうに食べた。
「お前俺の分も残せよ」
「サカモトがまた作ればいいだろう?」
「金が・・・いやあるのか・・・」
「どうした?サカモト」
「いやいい、だが俺の分も残せ」
「寛大な心を持たなきゃいけないぞサカモト」
そう言いながら最後の塊を取り上げるジョン
「俺の野菜炒めがほぼ食べられた」
「サカモトは馬鹿だが料理の腕は一級品だな」
「だれでも作れるよ・・・」
料理を食べ終え今日の日程を考えるサカモト
・金を確認する
・武力のある人間を介入させ教団を壊滅させる手がかりを探す
・神を知る
「この3つでいいのか?とにかく方法が分からないからこんなとこだろう」
「頑張れよサカモト」
「お前はお気楽だなぁ」
「私の種族が全員生きていてもどうしようもないのだ。これは私たちが影ながら協力してサカモトが打破するしかないのだ。」
「うーんなんかいい感じに丸投げされてるような」
「頑張れよサカモト」
むしゃくしゃしてタバコを吸ってしまうサカモトは、SNSを見て非行集団を確認し、協力を仰げるところがないか確認する。
「金はまだだし検索して情報を集めよう」
「東京 半グレ・・・とかかな?」
ライダーズ、東北連合、国士 色々あるが主にこの3つの名前が多く上がっていた。
・ライダーズ
→暴走族が半グレ集団になり上野付近から八王子付近までを縄張りとして風俗店などの管理、違法薬物の販売などを行っている。
・東北連合
→暴力団中根組のフロント組織として活動している。歌舞伎町や渋谷付近を拠点としている。違法カジノや恐喝など犯罪行為は日頃から行われており警察でも手がつけられずニュースにも度々なっている。
・国士
→中華系のフロント組織。港区などのビジネス街が拠点とされているものの性格な除法を無い。海外へ国内の物を販売したり一般企業を装ったりと得体が知れない。
「うわー・・・俺こんな人たちに協力してもらうのか」
「頑張れよサカモト」
「それはもう聞き飽きたよジョン」
「直接は怖いな・・・ライダーズに協力してもらうか」
連絡先も何も知らないのでnyanyanyanに協力してもらう事にする。
「おい今いいか?」
「どうした?サカモト」
「まずお前の事は何て呼べばいい?」
「猫でも何でもいい」
「じゃあ猫って呼ぶよ」
「ライダーズっていう半グレ集団に協力を持ち掛けたい」
「? いきなり突拍子もない事を・・・どうしたんだ?」
「前教団の話をしたよな?物理的に壊滅させようと思ってな」
「凄い事件になるぞ」
「そのためにお前に相手の弱点を握ってもらいたい」
「分かったぞサカモト」
「ほぼほぼお前任せになっているが大丈夫か?」
「サカモト。私はこんなにクラッキングが楽しいと思えたのは初めてだ」
「そ、そうなのか・・・頼んだ」
見返りも無しに無条件で従ってくる所に若干の恐怖を覚えつつも任せることにした。
邪魔しても悪いという事で猫に任せることにし、ジョンに話を聞くことにした。
「神について詳しく聞かせてくれないか」
「こちらでも人類の認識を調べたが無いな。論文や本、オカルト本に関するものは全て調べたがどこにも記述が無い」
「まあ俺も全く知らん神だしな・・・というか神が実際にいる事自体驚きだよ」
「神と言っても人智を超えた存在だ恐れる事しかできんよ。普通はな」
「そう言えば何か知ってる情報はないか?」
「どちらも邪神という事だけだ。想像させるだけで下手すると発狂しかねん」
「考えるだけで危険ねえ・・・恐ろしいよ」
情報は得られず寝転がりSNSとネット検索で教団の事を調べるもパっと見ではない。
「もう少し粘るか・・・」
「無貌教団 スクープ・・・でいいか?」
「お・・・ヒットした。」
・新規教団の無貌教団とは一体なんなのか?
・無貌教団とか言う所に今度潜入してみますw
・日本再カルトブームか?無貌教団による失踪事件
「一応見てみるかな」
どれもこれもと言った内容だ。あまりに不透明すぎて途中で断念している記事もあれば、潜入すると言った記事の後更新が途絶えているもの。
「ただ怖いのがいずれも教団について、どこで知ったかが書いてないな」
恐らく教団の仕業だろう。情報も迂闊に信じてらんないな~などと考える。
ピコン!
「ん?猫か?」
通知をタップしSNSを開くと猫からDMが来ていた。
「サカモトの口座に金を入れたぞ。ライダーズとやらの急所は掴めたから後少し待ってくれ」
「本当に一億入ってると思うと怖いな・・・確認するか」
ネットで口座を見てみることに。
¥100.100,860-
見たことも無い馬鹿げた金額に嬉しいような信じられないような気持ちになる。
何故か分からないが高級車や貴金属を思い浮かべるもやっても意味はないと悟りやめることにした。
「これで交渉のテーブルには立てるかな?」
「頑張れよサカモト」
「ジョンお前は気楽でいいなあ」
更に二時間後
「ん?もうできたのか?」
「サカモト情報をここに書いておいたから頑張ってくれ」
「ありがとう猫」
「またいつでも頼ってくれ」
「いつか協力してくれる理由を話してくれ」
「サカモトには何れ教えよう。7月8日にな」
「いつになるやら」
「武力で解決か・・・できるかな?」
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