第3章 ここは……どこ?
3-1 共通点
11月29日。
現在は 午前1時過ぎ。
俺の部屋は深夜になってもにぎやか?いうのか。少しおかしな感じで話が盛り上がって?いた。もちろんまわりに配慮した音量で話しているが。それでも今までになくにぎやかな?話し込んでいる?状況となっていた。
俺の部屋の中心では柊花を中心に今俺たちに起こっている不思議なこと。2つの記憶?なのかはわからないが。とにかく、なんか――なんだ?あー、とりあえず。スマホを使っていた記憶とガラケーを使っている記憶があるというとにかくごちゃごちゃしている状況の整理が続いていた。
そして――。
「共通点は11月27日の最終電車に乗っていた人。だよね」
「だよな。俺もそう思うわ。俺と由悠も乗っていたし。柊花も杏奈も乗ってたんだろ?」
「そうそう」
「ありえないことを話している気がするが――でも実際2つ?のなんか記憶あるしな」
柊花が結論付けたことに対して今俺たちも賛同したところだった。
ちゃんと話を確認すれば俺たちは全員この前の最終列車の車両故障に巻き込まれている。
そしてその日を境に――というべきか。でもその近辺で何かがあり。俺たちはおかしな世界?いうのか。周りがおかしくなったのか。過去に戻ったいうべきか。
はっきり言って信じられないことだが。信じるしかないというか――誰か超能力でも使ったのか?というような状況だ。
「こういうのって――パラレルワールド?っていうのかな?ほら、並行してあるかもしれない。実在するかもしれないってやつ」
「あー、あれだろ?物語とかであるよなーって、そう聞くと俺なんか楽しくなってくるな。特に今の生活。今日過ごしてみて特に不便はなかったしな」
「一心。でもさ。並行する世界がもしあるなら――そこには私たちもいるはずじゃない?」
「「「うん?」」」
柊花と一心が話していると、柊花がそんなことを言い出したので、俺と赤崎さんも2人の会話の方を見た。
「嫌だって、もし今私たちが何らかの事情で別の世界に居るとするじゃん。そうすると、もしかすると、入れ替わりってこともあって、この世界に居た私たちが、私たちの居た世界に行っているかもだけど――もし私たちがこっちにも居たら?」
「あー、なるほどね。なんかわかった。AとBの私が居て、Bの方にAの方の私が来た場合Bには2人の私が居るってことね」
「そうそう」
「でもさっき親に電話した感じだと私は1人だと思うけど――普通に繋がったし。まあなんか私ところ借金抱えているっていうおかしなことになっていたけど――って、これ元の世界に戻らないと私借金生活って事!?」
「まあ――そうなるかもね」
「ちょ、そうなるかもね。って、柊花軽すぎ」
「まあまあ、でも今は私たちも調べた方がいいかもね。2人居るとかそんなことになったらだから」
現状赤崎さんだけ家族と連絡が出来ている。
まあ何か起こってるならもっと騒ぎになってるので、多分俺たちがおかしい?以外は何もないと思うのだが――でも柊花の提案により俺と、一心。柊花も家族に連絡――って、こんな時間に連絡すると迷惑――ということもあったので(赤崎さんのところはまあ少し早かった――ってことで。あれからそこそこ時間経ったからな)、連絡は明日の朝となった。
「じゃあ帰れよ」
「もう遅いんだしこのままで良いでしょ」
とりあえず一段落――ということで、時間も遅いし。次こそ俺が帰れ。ということを3人に言ったのだが。こいつら、帰る気がなかった。なんか柊花と赤崎さんは背伸びして、なんの躊躇もなく俺のベッドに寝転がりだしたし。
「美女らと寝れる――よし。俺は床で寝る」
一心がおかしなことを言っているが――返事をする気はなかった。
「いや、こんな狭いところで休めないだろうが」
そして再度柊花と杏奈の方を見て俺が――だったが。
「もう帰るの大変だからね。って、由悠。シャワー貸して」
「あっ、柊花一緒に入ろ」
「――」
なんでこいつら男の部屋でこんなに普通に自由なんだ?っか赤崎さんってマジで俺的には知り合ったばかりなんだが――。
っか、柊花が俺の部屋の引き出しを何やらあさりだしたんだが。
「おい、柊花。何をあさってる」
「バスタオル探し」
「いや、マジでサラッと風呂入る準備するな。人の家で」
「由悠の家だからいいでしょ。高校の時も何回かあるじゃん」
「それは実家で――って、今は何というか」
「あっ、そうそう、由悠。私たちがシャワー浴びている間。一心は外に出しといて」
「なんでだよ!」
「一心。大声出すな。周りからガチで怒られる」
「由悠は度胸ないから大丈夫だと思うけど、一心はねー」
「うんうん」
「知っていたが。2人の俺への対応が酷い!」
「だから一心うるさいって。って――勝手にいろいろ進めるなよ」
と、なんか夜中に騒いでいる俺の部屋?幸いにも近所からクレームはなかったが――って、こいつらマジで帰る気がなかったらしく。そのあと一心は外に捨てられ――って、俺も出たよ。なんか居心地が――ってか。普通に風呂場の音や声は部屋に聞こえるし。って、あの狭いところに2人入れるか知らんが。風邪ひいても知らん。ということで、仕方なく柊花と赤崎さんが風呂に入っている間。俺と一心はコンビニへと向かうのだった。
11月の夜は寒いからな。
そしてしばらくして柊花から連絡があってから俺と一心は部屋に戻ると――まあ何も持たずやって来ていたので、俺の部屋着を着ている2人が寛いでいましたとさ。
……俺の服なんかで良かったのか――だが。まあ何か言われるよりはいいか。ということで、もう何も言わず――って、結局一心も俺の部屋に居続けることになり、その日は4人で一部屋となかなかな人口密度で夜が明けていくのだった――。
あっ、ちなみにそのあとも少し話していたが。一心が最速で寝たため。いや、お前寝るんかい。だったが――まあそれもあって俺たちも休むことになったのだった。
なおその際に柊花が『一心縛っとくロープない?』とか言ってきたが。信用されてないわ。って、まあそんなものはない――って、ビニールひもはあったので、辛うじて人数分あったブランケットにの1つに丸まっていた一心をそのまま風邪をひかないように?しっかりと柊花と赤崎さんと共に縛ったのだった――芋虫完成だな。
って、縛られても起きない一心――まあいいか。あと、これはもしかすると寝相が悪くて、ブランケットを一心が蹴とばし。風邪をひかないように縛り上げた。という説明で通すことになったのだった。
それからベッドは柊花と赤崎さんが使い。俺は――一心とベッドの間に寝るように言われたのだった。って、寒いわ!一心よく寝てるな!いろいろ言いたかった俺。でも今更何を言っても――だったので、自分は部屋にあるもの。クッションやらやら使って何とか寝ることができたのだった。
いや、なんでこんなことに――って、変な世界?いうのか。おかしな状況になっていたが。そんな事忘れるくらい寝る時の方がバタバタしていたとさ。
そして翌日。
「俺のとこは『なんだよ朝っぱらからー』って文句言われたわ。って、あの感じだと特に――だな」
俺たちはそれぞれ親に連絡をしていた。まず一心がして――問題なし。多分。
「私のところもだね」
そして柊花のところも別に大学に通っている。1人暮らしなどなど別に変なところはなかった。と、そして最後は俺。まあこの様子だと赤崎さんだけが家はあるが――というか。ちょっとお金持ちから借金生活?になっているということだけか――と、思ったのだが。
携帯電話を出して、まずメールを送った俺。しかし――。
「うん?」
何故かメールが宛先なしで帰って来た。
「どうした?由悠」
「いや、親アドレス変えたのかエラーで返って来た。まあ最近連絡してなかったしな」
朝から電話というのは特に何かあった――というか。あったのだが。親に朝っぱらから変な電話をすることになるので、やりたくなかったが。メールが遅れなかったので、俺はまず、親の携帯に電話をかけたが――こちらも何故か繋がらず。もしかして親。携帯壊したか?いや、2人とも――?と、ちょっと変な感じがあったが。とりあえず、実家の固定電話に電話をかけた。
「――はい。横山」
すると、普通に親父の声が聞こえて来た。
なんだ。2人で携帯壊したのかよ。などと思いつつ。
「あー、親父。俺、由悠」
「――はっ?」
「うん?」
何を話そうかと悩んだが。まあ年末の帰るときのことを早めに伝えることにしようとして、いつも通り話し出そうとしたのだが――なんか親父の反応がおかしかった。
「――お前――誰だ。由悠?うん?悪いが――誰だ?」
「――えっ?」
どうやらこれ――俺認識されてない?いやいやえっ?
静かに俺の様子を近くで見ていた3人も不思議そうな顔をしていた。多分部屋が静かだから俺の親父の声が聞こえたのだろう。
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