1-3 帰り道
「やっぱり由悠と居るとなんかあるよねー」
これは先ほど別れ際に柊花に言われたことである。
ホントなんでかな?でも今日もたまたまお店の前――まあそのたまたまがなんか俺の近くでいろいろ起こる不思議――というのはもうおいておこう。いつものことになりすぎて怖いとか思えなくなってきた。
とりあえず今はバイトも終わり。おじいちゃんおばあちゃんに夕食ももらって、みんなで食べてお店を後にしたところだ。
そして、柊花と、先ほどのトラブル?で知り合った松山さんとはすでに別れている。どうやら2人は話していたら家が近かったらしく。何もないと思うが一応2人で帰ると先ほど帰っていった。
本来なら、男の俺が付いていった方がさらに安全?なのかは知らんが。でもいないよりマシかと思い。一応は確認したが。即、柊花に『由悠が居たらそれこそまたなんか起こすでしょ。舞悠ちゃんが可哀そうだからやめてあげて』と、言われそうだ――いや、すみません言われました。言われた形で俺も言ってるし。マジで言われました。提案して言われ。結果1人で帰っている俺です。
なんかね。寂しいとは違う空しさ?かな。役に立たないというか。余計何か起こすというか――俺なんなんだろうね。
ちなみに俺1人だし。家まで帰るだけで、特に何もないと思うので、昔話でもしようか。
何をいきなり始めるかって?いや、なんかこのままだと俺の過去に関してふとしたことで、柊花や一心が話し出しそうだからな。俺が自分でちゃんと過去のことを話しておいた方がいいんじゃないかと思ってな。
って、単に1人で歩いているの暇というか。寒いだけだから昔のことを考えて気を紛らわす。いや、ぼーっと歩いていると夜道は危ないかもだが。すでにこうやっていろいろ思いつつ歩いていても大丈夫なんだし。ちょっと話そうと思う。
俺、横山由悠は、両親からも『ホント由悠って――何か起こすわよね』『起こすな。見ているこっちがひやひやしてくるな。あと周りに迷惑かけないか』とかとか言うことを昔から言われている。
そこまで何かあった――いや、はい。隠しませんありましたよ。
ちょっと思い出すだけで――あれは七五三か。家族写真を撮った。までは良かったが。その後何故かカメラが爆発。フィルムがパー。ってことがあったり。いや、今でもあれはわからん。なんか知らんがいきなり弾けたんだよな。怪我人が居なくてよかったが。俺の写真消えたな。
あとは――写真で言えば。小学校の卒業式か。いやいや小学校全飛ばしかよ。と思われるかもだが。飛ばす。いろいろ思い出すことが多すぎるから最後だけでいく。
いや、語れば、音楽会で俺がひな壇乗ったら全部倒れるとかさ。運動会で俺が大玉転がしの大玉転がしていたら、途中でバラバラになって競技中止になったりさ。
あれは――情報?とか言う授業だったか。パソコン使う授業で何故か俺が電源付けたら、その教室に40台?くらいあったパソコンが一気に壊れるとかさ。ちなみにその時も授業が出来なくなった。
自然教室では何故か事前にもらっていた部屋割りの地図と実際の建物部屋が違って部屋が足りない事件――と、思ったらそこで地震が起きて、そこそこ大きい地震で自然教室急遽中止になったり。
って、やばい思い出したら語りだしていた。話を戻そう。卒業式。家族で写真を撮っていたら、学校の門のところにあった卒業式の看板が突然折れました。
――折れたんだよ。そしてなんか俺に向かって倒れてきやがったし。まあその時は奇跡的に避けれたが。ちなみに急に直せるわけもなく。俺たちの卒業式の看板は『式』のみだったりする。
あれもなんで折れたのかはわからないが。俺のところが写真――って近寄ったら折れたからな。
って、昔から飽きないというか。日々なんかあったな。
中学でも大掃除していたはずが。何故か俺がたまたま通りかかったら駐輪場がいきなり壊れて大騒ぎになったり――。
あとは授業中俺が黒板に答えを書いたら黒板が落ちるってことが4回くらいあったなー。ありえんだろ。だったが。2度あることは3度。さらに4回目もだったからな。あれは直した人が手抜きだった。と、思っているが――。
高校は――似たようなことというか。なんか起こってたな。行事の時は毎回台風直撃や。あー、そういえば卒業式に季節外れの大雪降ったな。って、それは俺関係ないよな。多分――でもみんな「さすが。由悠が居るからおもろいこと起こるな」とかとか言われたんだよな。主にずっと一緒の一心が面白がって言っていたのがみんなに広がった――だが。
とにかく。俺なんか起こすんだよ。
ちなみに家では――まあ頭の上に照明が降ってきたり。玄関のドア開けたら玄関のドアが外れたり。廊下歩いていたら何故か床が抜けたり――ちなみに俺太ってないからな?標準な?なのに抜けたり――。1人で留守番していたら。家に車が突っ込んできたこともあったなー。あれは――さすがにやばかったな。学校帰って来て、2階の部屋で着替えていたら1階で爆音。揺れて見に行ったら知らない車がいたからな。どうやら高齢の人がアクセルとブレーキ間違って突っ込んだらしいが。ちなみに車が突っ込んでくるような立地に家はなかったんだが――。
と、まあ俺良く生きているな。と思えるようなこともあり。
それでだよ。親たちが言い出したんだよな『由悠。お前この土地から離れた方がいい』『そうよ。なんかあるわ。大学は田舎の方。静かなところ行きなさい』『どこでも金の心配はいらないからな』とかとか親たちに言われて今の大学なんだよな。そしたらなんかおまけ――じゃないが。一心と柊花もなんの相談なく同じところ――っていう奇跡はあったが。
まあとにかく。俺が今の生活。大学にいるのは。親から元の土地に居たらやばいことが。さらに起こるとか思われた結果。なんだよな。
本当は母親方の実家。あー、そういや。さっきバイト先で会った松山さんと同じ苗字だったな。って、それはいいか。とにかく、一時期は母親方の方に住んで近くの大学とかとかもあったんだが。『もし向こうでも何かしたら――』と、両親が思い。結果1人暮らしなんだよな。
ちなみに今のところ俺の住んでいるアパートは――大きなトラブルないぞ?車が突っ込んでくることはないし。爆発もないし。俺が知らないところで起きているかもだが。それなら俺は関係ないからな。って、基本学校とバイトだと、あまり家に居ないから家の外でいろいろ起きている説か?
「あれ?おーい。由悠じゃん」
このまま平和にならないかね――とかとかいろいろ昔のことを思いながら歩いていたら。何故か一心の声が聞こえて来たんだが――って、すでに俺の隣に走って来たわ。
「――誰だ?」
「いや、おかしだろ」
おかしくはないぞ?暗いし。街灯ないところだからうっすらしか顔が見えないし――って、さすがに無理があるか。
「はいはい。って、何してるんだよ」
「いや、由悠の家向かってた」
「来るなよ」
「いいだろ?って、柊花は?」
「お友達送ってくと」
「あー、それで由悠が居るとトラブル起こるかもで由悠は先に返されたか」
「……」
なんか当たっているのがむかつく。
ちなみにバイト先から帰るとなると。本来俺と柊花はしばらくは同じ方向――なんだがね。でも今はさっき知り合った松山さんと――って、でも送ったら結局この近く歩いているんじゃないか?と、俺が思った瞬間だった。
「――あれ?由悠と――一心もいる?なんで?」
またまた知った声が小走りで近付いてきた。
いやいや、結局また集合になったぞ。こんな夜道で。何してるのか俺たち。あと、柊花よ。俺も思ってる。なんで一心が居るのかはな。
「おお。柊花。さっきぶり」
その一心が真っ先に反応していた。
「うん。って、何してるの?2人で」
「由悠の家向かってたら。由悠が歩いてただな」
「――由悠。結構ゆっくり歩いてたんだね」
「そんな事ない気もするが――」
実際はいろいろ思い出したりしていたから。ゆっくりになっていたのかもしれないが――。
って、何故か知らないが再度集合?いうべきか。3人が揃ったとさ。
ちなみにこの後――柊花はまあ自分の家に向かってくれるだろう。
しかし――一心は何故か知らんが俺の家来ようとしているという――いらないな。っか、そろそろしっかり寝たいんだが。
などなどと俺が思っていると。だった。
ブオーン。と、俺たちの後ろから車が走って来た。今まで暗い夜道だったのが一気に明るくなる。俺たちは車に気が付くと道路の隅へ――車はそのまま俺たちの横を通過。そして角を曲がった――のだが。その時だった。キキッ。とブレーキ音が聞こえた。さらに。
「――へっ。ちょ。なんで――いゃっ!」
何故か知らないが女性?の悲鳴が聞こえて来たのだった。
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