概要
全てのコロナ世代の学生たちに送る
「俺」は地方から大学進学のため、単身で引っ越してきたどこにでもいる普通の学生。しかし、コロナウィルスの影響で、彼は入学してから2年間、大学自体に登校できず、慣れないバイトと孤独で精神をすり減らしていた。そんな中、やっと登校が解禁される。彼は喜々としてキャンパスに通い始めるが、2年間も孤独をこじらせてきた青年が、そう簡単に理想のキャンパスライフを得られるはずは無かった。そんな中、彼は周りには自分と違ってカップルやグループで歩くものが多く思い始める。気になって調べると自分の1つ下の代は自分ができなかった諸イベントが行われていたことを知る。孤独はやがて怒りに代わり、「俺」は憎しみを募らせていくのだった。
私お金無い無い
主食は霞
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!いつの時代も変わらぬ、若者の孤独感
この話は、今時の大学生の、ある意味極端な事件を絡めた話。
だが、描かれている出来事は、いつの時代も変わらぬ=普遍的な、若者の姿のその一面である。
私は現在50代、約30年少々前の大学生でした。
その前に、進学校の受験に失敗し、大検を経て大学に現役合格した。
国立大学でしたね、地元の。
その受験時代、そして大学時代の孤独感が、よみがえりました。
一歩間違えれば、この主人公と同じようなことをしでかしかねないという危険性もそうだが、それと同時に、この孤独感を解消していくためのきっかけも提示されている。
正直、20代前半の頃に出会いたかった。そして、読みたかった。
この作品に、じっくりと向き…続きを読む