いつの時代も変わらぬ、若者の孤独感

この話は、今時の大学生の、ある意味極端な事件を絡めた話。

だが、描かれている出来事は、いつの時代も変わらぬ=普遍的な、若者の姿のその一面である。

私は現在50代、約30年少々前の大学生でした。
その前に、進学校の受験に失敗し、大検を経て大学に現役合格した。
国立大学でしたね、地元の。
その受験時代、そして大学時代の孤独感が、よみがえりました。

一歩間違えれば、この主人公と同じようなことをしでかしかねないという危険性もそうだが、それと同時に、この孤独感を解消していくためのきっかけも提示されている。

正直、20代前半の頃に出会いたかった。そして、読みたかった。
この作品に、じっくりと向き合ってみたかったですね。