あの人が気になる

子供の世話や怪盗モモンガとなるうち、ケディーは16歳になりました。

ある日、ケディーは、街に出ました。

一人の男性と、ぶつかりました。

「ちゃんと前を向いて歩かないと危ないよ。」

「はあ、そっちが、ぶつかって来たんです!」

ケディーは走って、その場を後にした。


「胸がドキドキしてる、、、何だろう、この気持ち。」

ケディーは暫く、青年の顔を浮かび廻らすのでした。

「また、会えるかな?」

「何を言ってるの、私は盗人じゃない!」

そう言いながら、胸の奥にしまっておこう。

心に秘めるのでした。


家に帰ったら、神父が来て、

「子供の家も賑やかになったよ、一家で入った大人達も子供他達の世話や掃除、色々やってくれてるよ。」

「ケディーどうかしたかい?」

「うん、ちょっと疲れただけ、大丈夫。」

「君にマザーグースを紹介しようと思ってね。」

「マザーグース?」

「君も年頃になったし、何より警察が、モモンガ逮捕に懸命になってるって事だし、、、。」

その夜、ケディーは大空を舞い上がり、

「警察が、何よ!やってやろうじゃん。」

その夜も、ケディーは、金持ちの良い家を見つけ、金品を盗んでは、持ち帰るのでした。

「神父様!」

「お疲れ、早く着替えてお休み。」

ケディーは、怪盗モモンガとして活動する、自分を影ながら心配してくれる神父に感謝するのでした。

神父に金品を渡し、ケディーは眠る事にしました。

翌朝、神父は出かけて行きました。

ケディーは目覚めると、両親の写真を眺めては祈りを捧げるのでした。

ケディーが子供の家を訪ねると、てんやわんやの大騒ぎ。

そこへへスラーがやって来て、

「俺が、この家の門番になってやるよ、命の恩人だしな。」

へスラーは照れ臭そうに、ケディーに言ったのでした。

「ありがとう、助かるわ。」

「礼には及ばねぇよ。」

神父がやってきて

「何の話だい?」

「へスラーが、この家の門番になってくれるって約束してくれたの。」

「その事か、ケディー良かったね。」

「命の恩人の手助けさせてもらいます。」

へスラーは、ちょっと風変わりな青年でしたが、子供の家にとって無くてはならぬ、人間になりました。


子供達は日曜日になると、神父の居る教会へ向かうようになり、教会はたちまちにぎやかになりました。

「教会へ来れるようになった子供達は、学校に行って色んな事を勉強するんだよ。」

「神父さま、勉強ってなに?」

「字の読み書きや、色んな事を学ぶんだ。」

「どうやって行くの?」

「それは、私か、シスターか、へスラーさん。」

「何でケディーは、連れて行ってくれないの?」

「ケディーは君達の知らない時、忙しくしてるから、休ませたいのだ。」

神父が、それだけ言うと、立ち去って行くのでした。

子供達は、

「怪盗モモンガーとかやってたりして。」

ワイワイ、ガヤガヤ

へスラーが

「俺は子供の家の門番だ!そんなのが居たら、俺が捕まえてるさ。」

子供達は、そうだね。頼もしいへスラー、必ず捕まえてよね。


何も知らないで、眠っていたケディーは、何故か、いつか会った男性の夢を見ていました。

マザーグースが、、

「起きなさいケディー食事の時間よ。」

「は~何よ、良い夢見てたのに。」

「もうお昼よ、食事の用意が出来てるわ。」

「はいはい、食べればいいんでしょう。」

ケディーは、食事を済まて、ふと窓を開けて、

「雨だ!今夜は、お休みだ。」

と子供の家に行こうとしました。

マザーグースが止めました。

「貴方の正体が知れるといけないので、大人しくしててください!」

ケディーは、マザーグースの目を盗み、子供の家にまっしぐら。

子供達は、大喜びで、

「ケディーねぇが来た!」

「何だ、怪盗モモンガじゃないのか。」

 ケディーは来て良かったわ、正体がバレるとこだった。

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