概要
同窓会に行ったら、元彼女の頭に二本のツノが生えていた
上京して二年。二十歳になった僕は、高校の同窓会へ赴くため、久しぶりに地元「岡山」へと帰省する。
華々しい大学生活を送るかつての級友たちに劣等感を覚えつつ、一人寂しく飲んでいた僕に話しかけてきたのは、高校時代に自然消滅してしまった元彼女だった。
彼女に誘われるがまま、二人だけで会場を抜け出したところで、僕は彼女の衝撃的な告白を耳にする。
「私ね……もしかしたら、鬼になっちゃったのかもしれない」
瞬間、髪を掻き分けて差し出されたのは……人間の頭には不釣り合いな、二本の小さなツノだった。
(伝承や祭りに関する描写は、一部記憶を頼りに書いているため事実と異なる部分があるかもしれません。ご了承ください)
華々しい大学生活を送るかつての級友たちに劣等感を覚えつつ、一人寂しく飲んでいた僕に話しかけてきたのは、高校時代に自然消滅してしまった元彼女だった。
彼女に誘われるがまま、二人だけで会場を抜け出したところで、僕は彼女の衝撃的な告白を耳にする。
「私ね……もしかしたら、鬼になっちゃったのかもしれない」
瞬間、髪を掻き分けて差し出されたのは……人間の頭には不釣り合いな、二本の小さなツノだった。
(伝承や祭りに関する描写は、一部記憶を頼りに書いているため事実と異なる部分があるかもしれません。ご了承ください)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!きっと誰もが「魅」せられる
日本全国において「鬼」の登場するお祭りは数多あれど、「鬼の魂を天に還す踊りを踊る」というお祭りは、なかなかに珍しいのではないでしょうか。本作は、そんな岡山の独特なお祭り「うらじゃ」をテーマにし、物語へと巧みに落とし込んだ作品です。
その土地ならではの要素を見事に活かしたコンセプト、文章の綺麗さ、岡山の瑞々しい情景描写、そして読了後の胸に残る、何とも言えない切なさと暖かさ。
それら数多くの魅力に加え、私が特に目を見張ったのは、「対比」を軸としたその美しいストーリーラインです。
主人公・ミコトの失った過去である「ウララ」の存在と、彼へ未来を指し示す「津田」の存在。そして物語冒頭と結末にお…続きを読む - ★★★ Excellent!!!コメディっぽいタイトルのくせに、実際はものすごい切ない。
苦しゅうない、苦しゅうない……。
これ、次の流行語じゃないですかね。もう、書籍化して、漫画化して、ドラマ化して、それでそれで……。
カクヨムコン短編賞の№1を争うこの作品は間違いなく☝の道をたどるのでは? たどっても全然ビックリしませんよ。
やっぱりかぁって。
これまで読んだ御角さんの不眠症の先輩を眠らせる方法5選、おたまじゃくし、宙を泳ぐどちらもすごい作品でした。
ですが、やっぱり被らないように別のジャンルで攻めてくる。
これは何というジャンルなのか? ただの恋愛じゃありません。
「元カノ、鬼になる」
というタイトルを聞いて、なんか笑えそうなギャップのあるコメディを想像し…続きを読む