線の見えない子ども

作者 koumoto

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★★★ Excellent!!!

自分にとって当たり前のことでも、他人にとっては当たり前でないかもしれない。
自分が守っているルールでも、他人は守らないかもしれない。
逆もまた、しかり。
それだけのことなのに、分かっているはずなのに。
なんでこんなに胸を打つのだろう。

「当たり前」という線引きを、当たり前だと思っていない人もいる。
「ルール」という境界を、ルールとして扱わない人もいる。

当たり前とは、線引きとは、ルールとは、境界とは、自分にとって何なのか。
短いけれど、ちょっとだけ考え方が変わるかもしれないお話。

★★★ Excellent!!!

詩のような文体とセリフでありながら、リアルな重みに包まれた物語です

透くんを、「面白い」と受け入れるのか「言うことを聞いてくれない」と眉をしかめるのかで物語の印象が変わりそうです


バリアを感じている人に読んでほしい、考えさせられる作品です
是非読んでみてください

★★★ Excellent!!!

本来、ルールに従う必要性などありません。文明の中で勝手に作られ、従うものとして教え込まれているだけです。

大人はそれを当然の前提として認識しますが、誰しも透君だった時代があるはずです。忘れてしまっているだけで。

透君は、線(ルール、規範、法)が理解できない。理解してはいるが、強制される必然性が彼の中にはない。世間からしてみれば「困った子供」でしょう。けれど、自然界からしてまればルールに囚われる人間こそが、「困った存在」なのではないでしょうか。

透君は線が見えない。ですが、その他の人々は別のベクトルで盲目です。線が存在しないことにも気づかないのですから。

考えさせられる作品でした。哲学や倫理が好きな私としては、小説以上の価値があります。