古き良き邦画の香り漂わせる物語

この作品は、敢えて多くを語らない作品だと私は思う。台詞も、内面も。

ただ、空気で語っている。台詞と台詞の間、情景、呼吸の置き方。それら全てが雄弁に物語を紡ぎ出している。

さながら、1970年代の高倉健作品のように。あたかも目の前に親子がいて、今正に話をしているのではないかと思わせるほどの表現力の高さは圧巻である。

古き良き邦画の香り漂わせる空気に酔いたい方におすすめの一作である。

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