とくと 絵物語(えものがたり)を ご覧あれ!

 奈良の世で、小さな女の子がたくましく生き抜き、本当の意味で女性として幸せをつかむ、物語。
こちら大人気作品で、多くのレビューが書かれてますから、私は補足的な内容をば。

 色鉛筆で彩色を施した見事な手書きのイラストが、それはそれはたくさん添えられています。
絵物語……とは平安時代に発展した文化のようですが、こちらは奈良時代なので先駆け?です。

 表情のとりかたが、上手いのなんの。
臨場感たっぷりです!!
その絵の真ん中に据えられた人物だけではなく、脇役も、雑魚敵モブまでもが、ええ味出してます。
この話にはイラストついてるかしら? 毎度わくわくと、待ち遠しい。

 イラストもさるもことながら、本文は勿論!!
本当に生きてる人たちがいるそんな世界があって、そこでたくさんの人々の日々の営みが続いていくように感じられる。
人物たちの肉づけが半端ないお作品です。

 読者は、主人公の親戚になった気分で、一喜一憂一怒しつつ、見守っていく感じであります。

 この恋のお相手、彼もイイオトコに間違いはないのですが、如何にせんとんでもない『ニブチン』で。
読者を「おまえええ〜」と何度たぎらせてくることか。
でも大丈夫です。ハッピーエンドが冒頭に確約されていますので。

 ストーリーも、イラストも、他では読んだことない奈良時代という世界観も、丸っと楽しめる!
この作者様の入り口であって本流のお作品。みなさまもぜひ。

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