白いキャンバスに描かれてゆく二人の未来。良質のヒューマンドラマがここに

とりあえず……あれこれ悩まずに読んでほしい。
この繊細で、ともすれば薄氷のように壊れそうな澪と彗という二人の人物が紡いでゆく人生の物語を。

紡がれる物語は透明かと思えばほんのり色付いて、虹色に輝いたかと思うと雨雲広がる曇天へと変わる。けれども止まない雨はないように、二人の進む道にはまた雨露を照らして朝日が昇る。
そんな、とても美しい物語です。

さて、なぜ詩的な表現をしてしまったかというと……この作品、至る所に美しい表現が散りばめられているのです!惜しみなく散りばめているから、読み終わった後に美しさを堪能しすぎて脳が麻痺するほど……それほどまでに美しい。

まずはこの美しい表現に触れていただきたい。そして澪と彗が歩んでいく道に当然のように転がっている悩みや葛藤などに、彼らがどのようにして向き合い乗り越えていくのか。そういうヒューマンドラマを余すところなく感じて欲しい。
とにかくおすすめの作品です!出会えてよかった!読めてよかった!


真っ白だったキャンバスに二人がどんな絵を描くのか、最後まで見届けたいと思います。

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