幻想的な短編はいろいろあって、文章の比喩が物語を引っ張っていくのが特徴。だ携帯電話やパソコンの漢字変換に対応する漢字がないこともあるのは難点です。(たとえば内田百間は間の門がまえのなかの日のところが耳になっている漢字)。これに栗本薫のグインサーガーの短編の雰囲気を足せば、こんな感じかなと、楽しく拝見いたしました。長い作品ではなかなか難しいのですが、三島由紀夫は比喩の反復が上手な「仮面の告白」などがあります。
読者はこのエントリに列挙される「詩」を読んだとき、「ポエム」とはかけ離れたものを見ることになります。実に攻撃的。それも鋭利な刃物ではなく、重量ある鈍器でガスガス殴るような。詩の在り方は一つではありません。流麗な言葉で魅了するものも、想いを切々と伝えるものも、「詩」として存在し得ます。そして暴力性も。しかし「詩」です。本作品群の暴力は、肉体への暴力や、社会的暴力つまり戦争には向かっていません。精神、あるいは言語中枢に打撲を与えます。これが小説ではなく「詩」たるところなのです。殴られるのも面白いですよ。快感に目覚めてみませんか。
すいません。詩についての造詣ゼロなので、的外れなレビューかもしれませんが、第一印象ということでご勘弁を・・・
もっと見る