第4話
見て見て、市街地のカフェに、風車に、あと麦畑をバックにした画像もある。ローランド、やっぱりミスター・ナイスミドル!
何?
だからさー、ローランドも言ったじゃん。ウクライナに来たばかりの時の画像だって。まだ街は破壊されていなかったんだよ。
……でも、文字の書いてある看板とかも映っていないし、実際、ヨーロッパの他の国と見分けが付かないのも事実だけどね……。
え? SNS上にアップしたら、誰にでも見られる可能性はあるって?
うーん……それもそうだけど……そんな危険を
とにかく、お礼はしておかなきゃ。
〖素敵な画像、ありがとうございます。人に見られないように気を付けます。どうか安全に健康にいてください〗
【これらはウクライナに来たばかりの時のもので、今いる基地はとても危険な場所です。理解してくれてありがとう。こんばんは。あなたのフルネームを教えてもらえませんか?】
なんか、たまに文章の順序が変なのがちょっと気になるね。ローランドの
ドラマや映画みたいだね。
ドラマと違って、普通は
警戒されると思って、今まで遠慮してたんじゃないかな。
ん? そもそも、本当に医者なのかって?
確かに、お互い画像でしか姿も見えないし、医者でも弁護士でも大統領でも宇宙飛行士でも、何とでも
それにさ、なんかやり取りも少し楽しくなってきたよ。名前ぐらい教えてやっても
もし本当にお医者さんなら、玉の
あの
●翌日
〖内田
【素敵な名前だ。私はワシントン・デニス・ローランド(仮名)。今日があなたにとって、川のほとりにある果実の木のように、
なんか、聖書の
ところでローランド、もしかして電話で直接話をしたいのかな? その
〖あなたも素敵なお名前ですね。他にお話しできる方法ですが……難しいですね。と言うのも、おそらくわたしはほとんど英語が聞き取れません。ですから、もし互いに電話番号を知っていても、十分なお話はできないと思います。変だと思われるでしょうけど、多くの日本人は読み書きはある程度できても、会話がほとんどできないんです。わたしはDMでこうしてお話しできるだけでとても楽しいですよ〗
●翌日
【それは嬉しいな。あなたが今日の
おはようございます。なるほど。あなたの不安は分かりました。でも、LINEならどうですか? 私も仕事の都合上、実はインスタの方はあまり見る時間がないのです。LINEならもっとアクティブにやり取りをできると思います】
あ……そっち? まあ、LINEならわたしとしても安心だよ。
え? やっぱり怪しい? 今だって十分アクティブに連絡してきてるだろって? そもそも、欧米人でLINEを利用している人はほとんどいない?
……それは、アレでしょ。日本人のわたしに合わせてくれてるんだよ、きっと。
ローランド、やっぱりとっても紳士!(≧∇≦)♪
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます