ロマンス詐欺師は惚れさせたい

最終話

　確かに、個人情報を全て聞き出してやるっていう魂胆（こんたん）が露骨過ぎてウケるけどさ……。

　……で、どうする？　警察署の住所でも教えとく？

　まあいいか、面倒くさいし。そうちゃんも十分にエンジョイできただろうから、もうブロックしちゃうね。

　あーあ、ガッカリ。またこんな見ず知らずの人からDMが来ても、もう徹底無視してやる。絶対に！

●数日後

　そうちゃん聞いて～。昨日、ブラッド・ピッ〇からDMが届いたのぉ～ヾ(*´∀｀*)ﾉ五♥♫

　　　　　　　　　　　　　　　　　ロマンス詐欺師は惚れさせたい　完

あとがき

　お忙しい中、最後までお読みくださり、誠にありがとうございます。

　ファンタジー以外の、それもバトルシーン無しという、私そうすみすにとっては超異例の初挑戦でした。

　バトルシーンを書くことで快感を得ている根っからの変態特異体質なだけに、どう書き進めれば良いのか、そしてどうモチベーションを維持すれば良いのか悩みまくり（なんでやねん？）、悪戦苦闘の連続でした。なかなか燃えることができず……。

　しかしながら、書いているうちにだんだん自身でも楽しめるようになり、新たな自己の発見のきっかけとなりました。その点はローランド（仮名）に感謝しております。

　さて、国際ロマンス詐欺については、様々な手口があるようです。

　今回のように戦場で働く医者もそうですが、兵士だったり（男性相手には女性兵士）、あとはスポーツ選手や歌手や俳優といった有名人を騙（かた）る手口、それに美男美女のプロフィール写真を用いて、マッチングアプリ等に潜んでいる場合もあるそうです。詳細をお知りになりたい方は検索されるか、あるいは関連書籍をご覧になるのも良いでしょう。

　日本人はこの手の詐欺に引っ掛かりやすいとよく聞きます。甘く巧妙（こうみょう）な愛の言葉に免疫がないせいかもしれませんね。

　愛の言葉が秀逸（しゅういつ）な割に、何かと設定に矛盾点や不自然な部分が多いので、少し冷静になれば意外と簡単に詐欺だと見抜けると思います。今回のローランドも、後から読み直して笑ってしまうほど、杜撰（ずさん）な箇所が多々見受けられました。

　これは私個人の見解ですが、英語の文体からして、ローランドはおそらくアメリカ人ではなかったかもしれません。

　しかしながら、侵略国の大統領に対する彼の怒りは本心からだったように思えます。どちらの国の方だったのかは分かりませんが、性根が完全に腐り切った人間ではなかったのでしょうね。

　こういった詐欺被害を未然に防ぐには、見ず知らずの人物からのコンタクトは、やはり無視するのが一番だと思います。騙されたフリをして、ちょっとお話しをてみるのも面白いかもしれませんが(笑)。

　そして、後でまとめて一気に矛盾点を突きまくってやっつけるのも楽しそうです。時間的に余裕があれば私も是非やってみたい(*｀艸´)ｳｼｼｼ　話の種としては最高にオイシイでしょうね。

　……と、これ以上続けると、私が陰険ドS野郎であることがバレてしまい、皆様からブロックまでされかねないので自制致します。

　では改めまして、拙作『ロマンス詐欺師は惚れさせたい』に、最後までお付き合いくださり、本当にありがとうございました。

　現在、世界中で起こっている戦争が一刻も早く終結しますようお祈り致しまして、幕引きとさせていただきます。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　そうすみす