じゃあ中身を作っていこうか。

 本の大きさとか決めたので、それでは中身を作って参りましょうかね。


 ちなみに。

 この順番は、あくまでです。

 他にも良い手順があるかと思うので、それは自分の性質にあった手順を行っていってくださいな。


 じゃあ、中身を作るぞっ!!

 と、なった時。


 え? どうやって??


 って、なりません?

 私はなった。なった。めっちゃなった。


 じゃあ何で作るか、なんですが。

 これは本の作成をお願いする業者のフォーマットに合わせます。だってその方が納品の時、楽だから。

 ちなみにAmazonのオンデマンド印刷の場合、納品は基本PDFです。

 これは電子書籍でもペーパーバックでもどっちでも同じです。

 Word等でも納品できるみたいですが、絵が入ってる事を考えるとPDFの方が都合がいいんです。画像をオブジェクトとして好きな位置に配置できるから。


 ただしッ!!!

 電子書籍の場合、納品したWordやPDFから文字情報・改行位置・改ページ位置・目次情報を取り込み、独自のフォーマットに変換します。その時、WordやPDF上に好きに配置した画像は、その画像自身が1ページ扱いとなります。なので、文章と画像が1ページ上には存在できない。1ページ上に複数の画像を存在させる事もできない。

 もし、1ページ上に2つの画像を配置した場合には、2つを張り合わせて1枚の画像にする必要がありますんで、ご注意ください。


 今のWindowsには、Wordを印刷機能でPDFにする事が可能なので、WordさえあればPDFは作れます。

 ただ、PDFを後から編集しようとすると別途PDFを編集するソフト(ツール)が必要となるので注意してね。


 と、いうワケで。

 私はWordを使う事としました。


 じゃあ、Wordを使うぜ、となったら。

 大変な事があります。


 余白とかの用紙設定です……一人でゼロから作ろうと思うと、よっぽど使い慣れている人しかできないよ。私には無理だった……

 一応、AmazonにもWordのテンプレートファイルがあるんですが、これ、横書き専用。なので使えません。ちっきしょう!!


 ただし、今の時代には「インターネット」という力強い味方がいます。

「同人誌 小説 テンプレート Word」とググれ! 一発で沢山でてくるぞっ!!


 テンプレートを公開してくれているのは、基本同人誌の印刷を手掛ける印刷会社さんとかです。テンプレートは、その会社さんフォーマットに合わせてあるので、拾って来たあと、自分が頼みたい業者のフォーマットにチョコチョコ直しましょうね。

 便利な時代になったもんだよ……まったく……


 んで。

 基本、ダウンロードしてきたテンプレートをそのまま使うのが吉。

 見た所、テンプレートで充分余白とられてるから。

 私からすると、ちょっと余り過ぎってぐらい。

 なので、私の場合は結構ギリギリまで余白を削ります。

 でも、削り過ぎると読みにくくなるから、その塩梅が難しいけどねぇ。


 さて。ここからはクッソ面倒くさい説明になるよ。

 分かりにくいから注意ね。飛ばしてもOK。


 余白を調整したいな&ゼロから作りたいなって思った時。

 Amazonの説明書を見る事になりますが、自分がやりたい事と合わない事があります。(これが、私が蹴ッ躓いたところ)

 なんでかっていうと、Wordは設定によって、設定項目の名前が変化するからです。統一せいや、と思わなくもなくもなくもなくもない。ちきしょう。


 例えば、私がダウンロードしてきたテンプレートや真っ新なヤツの余白は

「上」「下」「左」「右」「とじしろ」「とじしろの位置」

 となっています。

 Amazonの解説では

「上」「下」「内側」「外側」

 となっています。

 一致しないからどこに何を設定すんのか分かんねぇよっ!!


「上」「下」は同じだからいいとして、ダウンロード側は「左」「右」「とじしろ」、Amazonの方は「内側」「外側」。


 この、「左」「右」「とじしろ」そして「とじしろの位置」

 そして

「内側」「外側」

 この設定の違いが曲者なんです。


 すっごく勘違いしやすいから、実際のWordを見ながらの方が分かりやすいよ。


 図解しないとマジで分かりにくいのに、頑張って文字で説明していくよっ!!

(ここから先は横書きで見る事推奨。スマホの場合はスマホを横にしてくれ)


 ┏━━━┓綴┏━━━┓

 ┃ 左 ┃じ┃ 右 ┃

 ┗━━━┛代┗━━━┛

 本来、見開きって、上記のような状態の筈だよね?


 だから、Wordで2ページを横並びにしてみてみた場合

 ┏━━━┓綴┏━━━┓

 ┃2P左┃じ┃1P右┃

 ┗━━━┛代┗━━━┛

 こうなる。


 そもそも論。

 横書きの場合、開始ページは右側になります。

 縦書きの場合、開始ページは左側になります。

 参考として、実際に売ってる本を見てみてね。

 で、まずここが設定の難しさの出発点。


 横書き&Wordは、右側=1ページ目、となります。つまり、右=奇数、左=偶数。

 Wordの設定は当然1ページ目を基準とするので

「内側」とは左側のこと。「外側」は右側のことになる。

 内┏━━━┓外

  ┃1P右┃ 

 側┗━━━┛側


 ここまではOKかな?


 この時

『あれ? じゃあ、横書き(右ページスタート)の時は、とじしろは左側にあって、縦書き(左ページスタート)の時は、とじしろが右側じゃん。なんでダウンロードしてきたファイルのとじしろが「左」になってんの? 逆じゃない??』

 という混乱が起きます。

 これが勘違いのもとなんですよね。


 横書き(右側スタート)とそのままの設定の時は、「とじしろの位置」を指定しません。あくまで「内側」「外側」指定です。Amazonのマージン(余白)解説も「内側」「外側」としか書いていません。

 んで、「内側」には「普通の余白」+「とじしろ」の隙間を開ける事になります。


 でも縦書きの場合、それでは都合が悪い。

 なんでかっていうと、Wordは右ページスタートを想定して作られているから。

 Wordは右ページスタート、右=奇数、左=偶数。

 でも縦書きの場合は、左ページスタートなので、左=奇数、右=偶数、にしないとダメなんです。


 つまりつまり。

 Word(横書き基準)の場合

      綴┏━━━┓

      じ┃1P右┃

      代┗━━━┛

 →→→→→→→→→→→

 ┏━━━┓綴┏━━━┓

 ┃2P左┃じ┃3P右┃

 ┗━━━┛代┗━━━┛


 縦書きの場合

 ┏━━━┓綴

 ┃1P左┃じ

 ┗━━━┛代

 ←←←←←←←←←←←

 ┏━━━┓綴┏━━━┓

 ┃3P左┃じ┃2P右┃

 ┗━━━┛代┗━━━┛


 ということ。


 ここで混乱の元が発生。


 本来であれば、設定って1ページ目を基準とするものです。

 でも。

 Wordさんは横書き・右スタートを基本として設計されているので(当たり前だ。Wordはアメリカ産だ)、1ページ目=右、だから、とじしろの位置についてはになってるんだよ。


 本来は設定項目っていうのは全て、1ページ目を基準としていて欲しいけどね。でも違うんだから仕方ない。

 上でも言ったけど、Wordをはじめとする横書き基準の場合、「内側」といったら左側の事で、「外側」といったら右側の事なの。

 綴|内┏━━━┓外

 じ| ┃1P右┃ 

 代|側┗━━━┛側


 2ページ表示にすると

 外┏━━━┓綴|内┏━━━┓外

  ┃2P左┃じ| ┃1P右┃ 

 側┗━━━┛代|側┗━━━┛側


 でも本来、縦書きの場合は、こう設定しないといけない。

 内|綴┏━━━┓外┏━━━┓綴|内

  |じ┃2P右┃ ┃1P左┃じ| 

 側|代┗━━━┛側┗━━━┛代|側


 だって、縦書きと横書きだと、綴じる部分が逆になるから。

 で、上記で「右」ページを基準として見ると、とじしろの位置が「左側」にきてるでしょ?

 重ねて言うよ? 「とじしろの位置」設定項目の基準となっているのは右側ページだよ。

 縦書きでいうと、偶数ページね。

 内|綴┏━━━┓

  |じ┃2P右┃

 側|代┗━━━┛

 こっち。

 だから「とじしろ位置」は左側になるの。


 わかりにくーい!!


「分かった! じゃあ、縦書きの場合、「左」+「とじしろ」の値が内側設定になるんだね!」

 と思ったアナタ。

 甘い。

 設定値はあくまで「1ページ目についての設定」

 です。

 つまりこっち。

 ┏━━━┓綴

 ┃1P左┃じ

 ┗━━━┛代


 なので、

 綴じられるのは右側にくる。

 だから「右」+「とじしろ」が、内側となる。


 とじしろの位置を設定する時は、右側ページを参考にして位置を決めるけど

 余白の値を設定する時は、左側ページを参考にして値を設定する


 ということです。


 マジで! わかり!! にくいッ!!!

 これに気づくまで、私は試行錯誤したんだよ……

 仕方ないよ……

 だって、読む方向が違うんだもん……

 縦書きにこだわるから、こういうことになるんだよ……


 でも。

 私は縦書きがイイ!!


 という事で、色々調査した結果でした。

 長くなった! 全部読んでくれた人、偉い!!


 では、そろそろ次にいくぜ!

 以上なっ!!

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