誰かにとってのロリトピア

　人類史上かつてないロリコン迫害時代となった二二世紀始め。
　少女と両想いになった大人が一組で不老化し、かつ〝論理サイ〟と呼ばれる思考実験を現実化する超能力を身に着ける新人類、幼形成熟体《ネオテニー》へと変化するようになっていた。
　従来の人類である旧人類は、少女愛と共にこれを危険視。ネオテニーを含む少女愛支持者――ロリシタンを狩るロリ異端審問会らによって、彼らはテロリストならぬロリテストとして世界中で弾圧されるに到った。

　そんな社会で、少女愛的なものは絶対悪という一般的な洗脳教育を受けてきたごく普通の旧人類の高校生である傘枝悠斗《かさえだゆうと》は、ある日、〝隠れロリシタン〟が摘発される現場に遭遇する。そして、こともあろうにロリシタンのある少女に一目惚れしてしまうのだった。
　さらには…続きを読む