概要
新婚さんと鉄道マニア軍団
大宮太郎と1歳年上の妻たまきは、結婚式の日の夜、同じ夢を見た。
太郎のいたO大鉄道研究会の先輩石本秀一と後輩の米河清治に伯備線の気動車特急「やくも」で出会い、食堂車に行く。彼らの年齢も、夢の舞台も、会話の内容も、なぜか矛盾だらけ。
でもそれが「夢」というもの?
アツアツぶりを見せる新婚夫婦と、テーブルをはさんだ目の前で濃い鉄道の話を展開する男たちのおはなし。
追記:一通り本作品の紹介をしましたので、以後、この作品の続編を現在執筆いたしております。
続編のほうも、どうぞ、ご一読ください。
太郎のいたO大鉄道研究会の先輩石本秀一と後輩の米河清治に伯備線の気動車特急「やくも」で出会い、食堂車に行く。彼らの年齢も、夢の舞台も、会話の内容も、なぜか矛盾だらけ。
でもそれが「夢」というもの?
アツアツぶりを見せる新婚夫婦と、テーブルをはさんだ目の前で濃い鉄道の話を展開する男たちのおはなし。
追記:一通り本作品の紹介をしましたので、以後、この作品の続編を現在執筆いたしております。
続編のほうも、どうぞ、ご一読ください。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!鉄道ロマンにふたりの愛と夢の収束
大宮太郎とその妻たまきは結婚式を終えたその日の夜、同じ寝室で同じ夢を見ます。舞台となる特急「やくも」、現在も出雲市駅から岡山駅を走る列車です。
当時小学生だったはずなのに、成人後の米河清治氏と、その大先輩の石本秀一氏の二人がこの列車の出雲市の次の停車駅である玉造温泉から乗ってきて、そこから倉敷到着前まで一緒に飲食したというのが話の大筋となります。
やはり登場人物がそれぞれ同じ夢の世界を異なる視点で一堂に会する舞台設定に、これまでにない斬新な印象を受けます。
また、特急「やくも」の当時存在しなかった食堂車で食事をするという夢が叶う、これもひとえに鉄道趣味者の一種の倒錯した感情からくるも…続きを読む - ★★★ Excellent!!!古い「やくも」で出遭ったのは、いるはずのない人たち
結婚式を終えたその日の夜、大宮太郎とその妻たまきは同じ夢を見た。それは乗ったことのない古い列車へ乗って、さらには鉄道好きなふたり——そのときにはまだ小学生だったはずの米河清治と、その大先輩にあたる石本秀一と乗り合わせ、食堂車で同じ時を過ごすというものだった。
舞台となる「やくも」は今も出雲市駅から岡山駅を走る列車です。ただ、4人が会する食堂車はすでになく、そして鉄道好きのふたりは出会う機会がないはずの年齢差で。実に不思議ですし、違和感がありますよね。どうしてこんな夢を4人が見たのか?
でも、彼らそれぞれの視点から同じ夢が語られていくことで、不思議は全きひとつへ集約していくのです。さ…続きを読む