『誠』の韋駄天

島崎勇は、日野に出稽古に行ったおり、瓜泥棒の少年を捕まえた。武士の子だというその少年に、勇は剣を教え、誇りを持てと諭した。

だが幕末の京で、その少年は、勤皇派の商家を狙う盗賊になっていた───

生年不明瞭、剣術流派不明、出身藩不明、入隊時期不詳の小幡三郎に想を得たフィクションです。単独でもお楽しみいただけると思いますが、連載中の拙作『東の君や永遠（とわ）に守らむ』のスピンオフ・ストーリーになっておりますので、そちらを読んでいただくと、よりわかりやすいかと思われます。

実在の人物や場所との関係はありません。