孤独死～引き取り料金、ハウマッチ～

タイトルに全てが詰まっています。

軽快な語り口で、警察から電話がかかってくるところから何から何まで、本当に一から十まで書かれていて、ひええと思いながらも、先が気になりどんどん読み進めてしまいました。
知らない事が結構あって不謹慎かもしれないけれど為になる。

ラストが良かったです。
ああ、読んで良かったなぁと、一抹の寂しさと同時に温もりを感じさせる読後感でした。

生きるためには何かしらお金がかかる。
最後の最後までお金がかかってしまう。心の整理ももちろん必要だが現実は逃げてくれない。

それぞれの家庭には多かれ少なかれ何かしらの「事情」があったりする。
ノンフィクション、とのことで作者さんの体験談なのだろう。
非常に共感する内容でした。私の実父も蒸発してしまったので、今どうなってるかわからない。
養子として血縁の一切ない家庭に引き取られ過ごしたが、私が成人して、夜逃げした実母や姉が生活保護を受けた時「扶養義務」が送られてきた。
養子になっても血縁のトラブルから逃げられなかった。今は血縁と縁が切れる、特別養子縁組という制度がある。
いずれ、私の実父もど…続きを読む