概要
閉じられた円環と、私たちの物語。
鬱蒼とした森に囲まれた泉に住む〈死せる魂〉たちは、名前も過去もない、きわめて曖昧な存在だった。古びた詩集を所有する少女はあるとき、自分より遥かに希薄な〈色のない少女〉と出会い、〈青の帳〉と呼ばれる日の話を聞かされる。それが訪れたとき、すべての〈死せる魂〉は完全に消滅するのだというが――。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!邂逅 生と死。そして、新生。
凄い小説を読んだ。
とにかくそんな気持ちが読み終わった時、もっというのならば読んでいる時からしていました。
それぐらいこの小説、物語に惹かれるものがあり、ただ衝動的にこうしてレビューを書いています。
物語というのはどこから生まれるのでしょう。
物語を書く人間、作者が頭の中で思い浮かべた時でしょうか?それともメモ帳、ワードアプリ、テキストエディタを開いた時でしょうか?一文字目、一文目を書いた瞬間?それとも書き上げた瞬間?
私自身、小説を結構な年月書いてきて、カクヨムでも投稿していて考えます。
物語が生まれる瞬間。それは自明であるようでいて、考えれば考えるほどにわからなくなる問いであるよう…続きを読む