モンブランの天ぷら

真田春馬(１２)の両親は、大阪下町の商店街で「紅天」という紅生姜の天ぷらが売り物の天ぷら屋だ。クラスメートは、春馬が好意を持つ子役モデルのさくら、新聞記者に憧れて、身近な出来事掲載の情報紙をひとりで発行している一平や、新学期が始まって二ヶ月後、親の商売の都合で横浜から転校してきたぽっちゃり丸刈り、控えめな性格の堀部雄大と、ひそかに好意を持つ「お笑い」好きのファッションモデルの北川さくら。そのほか、近くの公園前にある「ヘアーサロン五十嵐」の漫才作家・五十嵐公介(３２)は、「お笑い」に関しての師匠的存在だ。もと「五十嵐理容店」の息子の五十嵐は、お笑い作家になりたくて理容学校にかよいながら「漫才台本創作講座」にも通い、そ大阪でそこそこ売れだした頃、その勢いで上京。東京の理容店でバイトしながら活動し…続きを読む