ジジイが転生してなんになる?
鹿尾菜 ケイ
第1話 突然の死
ワシの名前は
たった今、家の畳で天寿をまっとうしようとしている
長いようで短い人生じゃった…
そう…戦争のあの時も……
「じいちゃん!じいちゃん……!」
おや、孫の声が…
「じいちゃん!頑張ってよ…!独身の私が結婚するまでは死なないって言ってたじゃない!」
そんな事言ったかのぉ…?
まあ、見守ってるから頑張れよ
「お前……何歳だと思ってるんだ…」
「まだ、希望が、あるから!!」
こんな時まで喧嘩はおやめ
「嫌だ!嫌だよ!ひいじいちゃん!明日じいちゃんの楽しみにしてた漫画の発売日だよ!!」
それは……みたい…!
じゃが…婆さんをだいぶ待たせてしもうた…
そろそろ、行かねばなるまいよ
なあ、婆さん…
「……。」
「お父さん!!!」
…と、誰もが思った。
本人でさえ
_ようやくこの世界を変えるほどの力を持った者が生まれるでしょう
ガヤガヤ
ここは…?ううむ眩しい、天国か?
「これがあの…素晴らしい子!」
「なんて精悍な顔つき…!さすがクロス様のご子息…!!」
「魔力も1000年に1度生まれるかどうかの逸材らしい!これでこの先は安泰だ!」
体が動かん…何も見えん…
ただ、周りの言葉を聞くあたり…
「確かお名前は……クロエ様!」
まさか、これは
「あぶぶーーー!?」
異世界転生ーーーー!?
「きゃー、もう喋ってる〜」
「こらみんな、泣いてしまうわ」
96歳で家族に囲まれて死んだワシは
ひ孫の漫画で読んだ出来事がこの身に起こっていた
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