概要
おお神様、おゆるしください。私は過ちを犯してしまいました。
懺悔いたします。
ああ、小学生などは、ほぼほぼ野生動物です。相手が自分より上か下か瞬時に嗅ぎ分けてマウントを取り合うのは、大人の狡猾さではありません。持って生まれた本能です。足が速いほうが格好良いなどという原始の感覚が、人間的な価値まで左右する子ども時代。占いという、勝敗も優劣もつかない遊びの流行は、私にとってさいわいでした。
ええ、はい。私はおとなしい子どもでした。友達も地味で、バカにされていたわけではないと思いますが、舐められていたとも思います。
ああ、小学生などは、ほぼほぼ野生動物です。相手が自分より上か下か瞬時に嗅ぎ分けてマウントを取り合うのは、大人の狡猾さではありません。持って生まれた本能です。足が速いほうが格好良いなどという原始の感覚が、人間的な価値まで左右する子ども時代。占いという、勝敗も優劣もつかない遊びの流行は、私にとってさいわいでした。
ええ、はい。私はおとなしい子どもでした。友達も地味で、バカにされていたわけではないと思いますが、舐められていたとも思います。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!日常と紙一重の恐ろしさ
なにこれこわい。
小学生なら、ここまでではなくても似たようなことする子、しなくても考える子とかいそう、クラスにもいたかも、いや、私もちょっとはそういう部分あったかもという恐ろしい共感。
表面上は普通の日常の下に潜む狂気に、
あれ?私も昔、似たような話きいたような、いやあったような気がする、
と思わされる恐怖。
丁寧なのに粘着質な語り口に、いつの間にか絡め取られていきました。
登場人物達の気色悪さが、起きる出来事が、
でもこれってある程度はある程度は誰でも持っていて、それが表面化したり肥大かしたりすることも、ほんのちょっとのズレで誰にでも起こりうることなのかもと思わせられ。
日常と人…続きを読む - ★★★ Excellent!!!気付いたら読み終わっている至高エンタメ
初めて読んだときに面白すぎて文字数が8000近いことに気がつきませんでした。
一人称口語(敬語)で始まり、そのままテンポよくしかし情念を孕みながらつらつらと進む主人公の話の内容は、正直理解に苦しむの一点張りで一言で申し上げるならクズなのですが、何故か必死になにかに向かって丁寧に話し続けていきます。
そしてラストになれば誰に話していたのか、タイトルの意味がなんだったのかということがようやく明かされます。
これが最高に気持ちが良くて本当に面白い!構成にもまったく申し分がないです、物語の起伏をうまく操っています。
正直登場人物のすべて共感できないというおそろしいキャラ作りになっているのですが、これ…続きを読む