箱庭狂想曲

　世界は言葉で出来ている。
　現実にそこに『在る』ことと人が知覚する世界は違う。同じ言葉でも、好きという言葉が薄っぺらなお世辞であれば、親愛の言葉でもあるように、嫌いという言葉がどうしようもない愛おしさの表現でもあれば、憎悪の表出でもあるように。

　この世界には怪異が満ちている。
　私は右の『瞳』によって形のない世界を《視る》

　現代を舞台に都市伝説、UMA、超常現象が怪異となって形を持つ世界。
　五葉塾に所属する『言葉師』久遠の怪異と繰り広げる騒動が幕を開ける。


※章を書き上げてからまとめて投稿する、というスタイルのため章ごとに更新が間があります。