概要
僕の手は君を傷付けてしまう。君に触れることは叶わない。
危険な魔物とみなされ、人間の子どもたちに虐められ傷付いていた小さな竜を救ったのは、人里離れた森で暮らすことを強いられた薬師の少女だった。
言葉を交わせない、小竜と少女のささやかな恋物語。
言葉を交わせない、小竜と少女のささやかな恋物語。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!人に恋した竜と、竜に愛情を注ぐ女の物語
誰かに恋をしたことはあるだろうか?
人を恋した竜にあなたはなったことはあるだろうか?
ご主人様と呼ぶ飼い主ではなく、ご主人と呼ぶ女性として見てほしいと思ったことはあるだろうか?
例えば種族という絶対に超えられない壁に隔てられて、寂しい夜を想い人の隣で何度繰り返しても、恋する竜として生きたことはあるだろうか?
儚い言葉が繋がらなくとも、腕の中で眠る猫ではなく、対等に抱きしめ合う間柄になりたいと思ったことはあるだろうか?
主人公である竜が少女に恋をしてから、どんどん竜としての何かを忘れていき、人へ近づく話。
竜の人のようで、しかし人になれない葛藤も含めた心理描写が本当に綺麗でした。