また、ゲーセン跡地で
吉田 九郎
第1話空っぽ
物心ついた時から未来を見る能力をもっている。人に直接触れると他人の未来が見えるし、勿論自分の未来も常に見えている。
幼いころから徐々に能力が強くなっていき高校生の頃には、今の状態となった。何故かこの能力が身に付いているのかは分からないがずっと隠しながら21年間生きてきた。
未来が見えるとしたらどんなことをするだろうか?
大半の人は大当たりの宝くじを買って大金持ちになることを考えるだろう。
しかし、現実は甘くなく上手くいかない。
実際には、未来はある程度、決まっているからだ。いくつかの選択肢がありその中から選ぶしかない。
例えば、大当たりの宝くじを当てるためには、宝くじを買う未来の可能性が無ければいけない。それで尚且つ地球に巨大な隕石が降ってくるよりも低い確率の大当たりで当選する未来が無ければ、宝くじを当てることは、出来ない。残念ながら僕は、その可能性はなかった。人生でも外れくじを引いたのか。
今まで、僕の人生は、あり得る可能性の中で一番、ベストなものを選んできた。高校も大学の受験も自分が入学できる可能性がある中で一番ランクの高い学校の未来を選択してきた。
能力で将来なりたい職業にはなれないと知ってから、それが一番、楽で安定していて幸せに暮らしていける生き方だと思っていた。今までは
今は、「まるで他人選んだ人生を生きていたとようだった」感じて後悔している。
考えに囚われ始めた、きっかけは、大学3年の冬休みが始まったばかりあの日からだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます