第13話 寝たい

今夜も寝つきが悪い。

あれから数日たち3月に入った。

彼女と、あの日会って以降、夜中に目が覚めることが多くなった。それも体中に油汗をかいていることがある。どうしてなのだろう。

そんな日が続いているためか体が疲れている。見えている未来ではこんなこと起こらなかったはずだ。

やはり、彼女が原因なのだろうか?彼女の言うトレーニングをかれこれ2週間ほど続けているが成果が全く出てこない。やって、意味はあるのか疑わしくなってきた。

やっぱり、彼女の様な強い目的と思いがなければできないことなのではないのか?

それとも、僕と彼女の間にまだ壁が存在しているのか?

いずれにしても今月は忙しい見えてる未来どうりに進むならば、第一志望の企業の一次面接が一週間後にあり、そのまた一週間後に最終面接がある。


一次面接の連絡は予定通りに届いた。そもそも、よくよく考えてみれば彼女は就活には関係ない未来に影響するはずもないのだ。いつも通りやればいい。

ピコン!

スマートフォンが鳴って少し驚いたがこんな朝早くに連絡をいれてくるなど誰なのだろう?

しかし、こんな朝早くに連絡をいれてくるなど誰なのだろう?


田中泉

おはようございます!

今日は久々にバイトが同じ時間に終わりますね。ついでに、先輩の思い出の場所に連れていってくださいね

もし、連れて行けないならあの面白い一発芸みんなの前でやってもらいます。約束ですよ!


予想が出来なかった時点で大体誰だか分かったが案の定、彼女だった。しかも、脅してくるとは中々図々しい。もう、彼女は僕と違ってバイト先にすぐ馴染んでいる様子だったし、一発芸の話題を振って恥をかかせることもできるかもしれない。それだけはやめて欲しい!

でも、肝心の思い出の場所なんてない。特別、いい思いもしてこなかったし悪いことは極力避けてきた。さて、どうしたものか…


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