概要
人生の大半を童話に費やす童話の国の王女、リリィ。
彼女の優先順位は、一に童話、二に童話、三にお父様で、四に童話。
執事のお小言さえ聞こえてこなければ、何時間でも読みふける。
今日も変わらず童話に溺れる自堕落な生活を送るはずだった。
「……旅人?」
童話城を訪れた一人の旅人。ヴェルトの願いを叶える代わりに童話の国が与えた責務。
明かされた童話の正体は……人の思い出だった。
記憶と童話を巡る一人の王女の成長物語。
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第二章までがプロローグ。
第三章からは一章読み切りの連作短編となります。
まずは雰囲気を知りたい場合は、三章から読み始めてもOKです。
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【こぼれ話 どこかの草原のリリィ】
よく晴れ
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!童話を“創る”ための王女と旅人の楽しくも辛くて、だから成長する旅路
キャラクターとエピソードが魅力的な作品です。
いきいきと会話をし、迷う姿もぶつかる姿もリアリティがあります。
本当に彼らは目の前で動いていると錯覚するくらいに。
「ポンコツ言うな!」
という王女・リリィのセリフ、私大好きです。
『童話を創るため、記憶を奪う』
この設定も斬新で、しかし的を得ていると思います。
幾千幾万もの人生があり、それをもとに物語を創るのは、“マンネリ”を防ぎ、一つ一つに輝きを持たせられるはずなのです。
旅のエピソードも一つ一つが素敵で、そして考えさせられ、心に残ります。
童話命の王女・リリィと口が悪いヴェルト。
彼らの旅路を一緒に見届けましょう! - ★★★ Excellent!!!童話。旅と共に記憶を巡りて、読者と共に旅へ出よう!!
童話と旅、そして思い出という名の記憶。
タイトルとは違い、予想外に引き込まれる展開と読みやすさにびっくりしました。
自堕落な王女リリィは、童話が大好きでゴロゴロと最低限の責務を果たしながら、日常を過ごしていた。
しかし、そんな日常は終わりを告げる。
湖の村からきた旅人ヴェルト。
なんでも彼の故郷、湖の村を童話の国の庇護下に置いてほしいということらしい。
ただし、とある条件を提示するのだが、この取引の代償がとんでもないことであった。
ひょんなことから、ヴェルトと共に旅に出ることになる自堕落ですが読者を笑いに誘うリリィとかっこいい頼りになる青年ヴェルトと織りなす、記憶を〇〇する物語。
…続きを読む - ★★★ Excellent!!!侮るなかれ。童話ではない、感動を呼ぶ奥深い異色ファンタジー
タイトルを見ると童話?などと思ってしまいますが、中身は立派な異世界ファンタジーになっています。
少々自堕落気味の王女はなぜか憎めず、旅人は重い責務に腹を括り旅を始めますが、とてもほのぼのと描かれています。
ほのぼのだけではなく、過酷な責務をこなす必要もあり、ほろっとする場面も。
ですが、旅人の責務の重さを王女が知る事で、少しずつ王女もまた成長していく、そんな少し温もりのある物語になっています。
個性的な王女に普段は飄々とした旅人、そして面白おかしな魔法具の旅。
読んで損は無いかと思います。
万人向けの内容なので誰にでもお勧めできます!