概要
同じ人を好きになるのは、許されないこと。
本当の事を言ったら、きっと仲間外れにされちゃう。女のこの世界で、同じ人を好きになると言う事は、許されない事なのだ。だから私は、1番好きな男の子に言った。
「雄二君は……2番目に好き」
注意)女の子同士のドロドロした関係が描かれていて、後味が悪い結末となっています。
「雄二君は……2番目に好き」
注意)女の子同士のドロドロした関係が描かれていて、後味が悪い結末となっています。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!実は一番苦いかもしれない、小学校の時の恋愛模様
恐らく『二番目』というお題で、不倫か? と思いついた人もいるでしょう。
ですが、ひょっとすると、大人の柵より、子ども同士の方が苦くてドロドロかもしれない。
「雄二くんのこと好きなんだよね?」とリーダー的女子に牽制され、「二番目に好き」と答えた主人公。
大人から見れば「バカバカしい」と思うかもしれないけれど、女子にとって、教室の中のグループというのは、生命線に等しかったりするんですよね……。
しかもこれを言わされたのが、給食の時間というリアルさ。
文章は短いのに、物語はなんとも言いようのない複雑さ。そして鮮明な人物描写(特にリーダー女子のやり口が)。なんというかもうすごい。☆三つじゃ足りない…続きを読む - ★★★ Excellent!!!恋かグループの平穏か
女子グループのリーダーと好きな男の子がかぶってしまった小夜子。けっして本当のことは言えない。言ってしまったら、きっと仲間はずれにされてしまうから――。
バカバカしい、だけどその中にいる女子にとっては、とても複雑で深刻な女子グループの力関係がリアルです。
それにしても……この作者様は、かわいい部分にしろ怖い部分にしろ『女子』を書くのがとてもうまい。本当に男性なのでしょうか?? と、時々思います。
そして、女子ふたりに想われている雄二くんは、どこまで理解しているのか、そのイケメン対応が、切ない余韻にきらりと光ります。いつかどこかでふたりの想いが繋がりますように――。