灰色の花
苦しい、怖い、哀しい、死ぬ、死ね、死にたい、死んで、死んで、死んで……
私の花占いは私を殺したい
私の花占いはいつも叶わない
どれだけ好きと嫌いを選んだとしても
どれだけ私を殺す道を選んでも
私は勝手に生きようとして
私は勝手に死ねないまま灰色の息をしている
灰色の花を摘むんで
灰色の花を散らす
私の手は残酷で
灰色になった花は枯れているのか
まだ咲き誇っているのか分からない
灰色は灰色だから死にゆく色にしか見えない
だから私はきっと凛として咲く花さえも無情に摘んでいく
残酷な私は灰色だからと勝手に理由を付けて残酷な理由を肯定する
私は灰色
灰色だから私がする花占いは灰色の言葉が並んでいた
灰色の花が私を慰めてくれるのかと
淡い期待を抱いてもそれは濁ったヘドロで
灰色の泡が沸々と浮かんでいる
私を肉欲のままに弄ぼうとしてくれる人がいるのなら
私はいくらでも汚れるだろう
でもそれも叶わない
私は灰色だから
私は相手も灰色にする
私を相手にした罰
灰色になった相手を見て私は哀しく微笑むだけ
あなたが灰色になったら私は誰から色を貰えばいいの?
私は灰色
だから私のために私を利用する人はいない
私は私が灰色でいることを望んでいる
それが分かってきたから私は灰色のまま
灰色でいることをやめたら私はどうなるの?
私は灰色
灰色の世界で灰色の私は生きている
死にたいのに
灰色になったまま、死ねないまま、死ぬ時を待っている
いつ死ねるのかと
灰色の空を仰ぎ
灰色の願望を願う
灰色であり続けるための私のルール
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