嘘の涙
嘘っぱちの涙
流れない涙
きっと心が渇いている
いいや、何も思わないだけ
何かを思いたいのに何も感じない
きっと哀しい事なんだと思って
感情移入しようとするけど
それは嘘っぱち
哀しいはずだと頭で考えている
一つずつの事象を分析して
ここでは涙を流すものだと思っている。
機械的
お前の涙は機械から漏れた油
人ではない
私は人ではない
人ならもっと違う
何が違うのか分からないけど
違うって言うんだ。
だから、私は違う
違うと言われたから違う
肯定・否定してくれる人が居ても
違うという人がいて
私はそれを何も感じない
だからきっと違うのだろう
人である事を止めている
そう言われても構わない
人であることが良い事なのか分からない
私には分からない
目を閉じて涙が出ないか考える
偽物
私は偽物の人
胸は痛いのに
それはただの独りよがりで
だから私は人ではない
人では無いから
死んでも産業廃棄物でしょう?
だから死んでもいいですよね
きっと市役所の人がゴミ置き場に運んでくれる
それで終わり。
私はそれで終われる。
涙は必要ない
元から無かったのだ
そう思って、そう考えて、それでいいんだと
人ではない何かの私は考えた。
混ざり合って濁った色
私が流しているのは灰色
灰色は灰色の世界で境界線の無い灰色の中へ紛れていく
廃棄された灰色の中にある一つに私が居たとしても
それは灰色の中に混ざった灰色で
誰にも気づかれること無く、ただ朽ちて灰色の灰になるだけ
嘘で塗り固められた私に相応しいもの
ただのゴミでさえも私よりも格上に感じて
そう考えている私はまだそんな事に拘っているのかと
さっさと灰色に沈んでしまえと自分を卑下する
早く
私はもっと灰色の世界で灰になりたい
罰は嫌だ
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