呟いたのは、呟いたけど、呟かなきゃよかった、後の祭り
消えるもの消えぬもの
変わるもの変わらないもの
どこかおぼろげで
変わってしまったのが自分なのか
ただ忘れただけか
見えそうで見えない
雲間にさす光に手を伸ばして
震えているのか不安なのか
確証は無く
偽りの器を大切に
息さえも幻と願う
目を開けることの恐怖
自分自身が怪物
叫ぶ声は心を刺す
目に見える嘘
自分を呪う嘘
世を憎む嘘
全部嘘
自分がまとうもの
自分を取り巻くものは嘘で
嘘を上塗りして嘘を取り繕う
信じるものは嘘で本当のことは知らない
都合のいい嘘
都合のいい本当のことは疑う
都合のいい嘘も
疑い都合の悪い嘘も疑って信じるものは嘘で嘘が嘘を装う
全部嘘
嘘ばっか
誰かが好きで
誰かに好かれたくて
でもそれは誰かじゃ嫌で
誰かが誰かと聞かれても
はぐらかして忘れようとして
忘れることはできなくて
でも気づくと忘れてて
哀しいのにお腹が減って
喉が渇いて
食べたくないのに食べてる
誰かをまた求めて
誰かじゃ嫌だとわがままを言う
ただ繰り返す
自分にとっての素直が
人を疑うことで
人と距離を取ることで
人を信じたいことで
自分に自信がないことで
自分は好きになれなくて
それで涙が流れても
救いはどうしようもない慰みだったとしても
それはどうしようもない自分で
こんな自分もここに生きていることを
自分が許せるように取り繕うこと
いつしか灰色になる
そんな人を待っている
私と同じ
私と一緒
ダメな私
それを願ってはいけない
私を連れ出して
灰色の世界
もっと広い
灰色の世界へと
願ってはいけない願い
祭りの後の
余韻に似た淡い記憶
全ては後の祭り
胸を貫く灰色の剣は私を逃がさない
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