概要
亡くした彼女に成りすましたのは、地球に不時着した宇宙人。
人は、同じ所に留まってはいけない。たとえ愛する人の記憶でさえも想い出に変えなければならない。「忘れる」事が人を前へと推し進める。それは、神が人に果たした定め。
12月1日、日付の変わった深夜シェフ川島洋介は荻窪駅のプラットホームで昨年末に亡くしたはずの恋人如月結衣と偶然再会する。
しかしそれは250万光年離れたアンドロメダ銀河にあるタイラ星のシクラから来た調査官キリがなりすました姿だった。
12月1日、日付の変わった深夜シェフ川島洋介は荻窪駅のプラットホームで昨年末に亡くしたはずの恋人如月結衣と偶然再会する。
しかしそれは250万光年離れたアンドロメダ銀河にあるタイラ星のシクラから来た調査官キリがなりすました姿だった。
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!あたたかくてやわらかい、マクガフィンにくるまれた叙情
料理人をしている川島洋介は、仕事を終えてたどりついた荻窪駅のホームで恋人と再会する――1年前に死んだはずの如月結衣と。いや、実際に彼女は死んでいた。
そこにいた彼女は化けて出たのでも蘇ったのでもない、結衣の姿と記憶を映した宇宙人だった。
そんなきっかけで洋介さんは、結衣さんじゃない結衣さんが問題を解決して宇宙へ帰還するまでつきあうことになります。
これだけならどこかで見たお話なんですよ。でも、オムレツっていうマクガフィンが、物語をそこで終わらせないんです。
絶対に忘れたくない思い出があって、でも忘れることにも意味があって……オムレツを通して綴られる登場人物の思いが洋介さんや結衣さんに大切…続きを読む