概要
土俵の死体に、女刑事は近づけない
大相撲の巡業が行われるはずだった会場、その土俵の上で大関の亡骸が発見された。京都府警の刑事である神園薫は現場に急行し、さっそく捜査に乗り出そうとするが……。
「女性の方は土俵から降りてください。女人禁制なので」
「……はぁ?」
神聖(らしい)な土俵の上に渦巻く陰謀と愛憎を、女刑事は死体に近づかないまま解決できるか?
※2019年1月13日21時に、第3回京都文学フリマ参加(1月20日開催)を記念した短編をアップしました。文フリで頒布する作品の前日譚となる番外編です。
「女性の方は土俵から降りてください。女人禁制なので」
「……はぁ?」
神聖(らしい)な土俵の上に渦巻く陰謀と愛憎を、女刑事は死体に近づかないまま解決できるか?
※2019年1月13日21時に、第3回京都文学フリマ参加(1月20日開催)を記念した短編をアップしました。文フリで頒布する作品の前日譚となる番外編です。
いつも応援ありがとうございます。
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!女刑事にとってもっとも遠い場所――それは土俵!
京都府警捜査一課に所属する女刑事、神園薫(39歳)は、大相撲京都場所の土俵上で起きた大関殺害事件を捜査すべく土俵へ足を踏み入れ、女人禁制の掟に阻まれる。
死体をまともに検分することもできぬまま、事件の解決を目指すことになった薫だが……。
最近、出版界でも大相撲をネタにしたミステリが話題になったりしてますが、こちらもその大相撲ミステリジャンルの一作です。
なにより注目したいのは、古いしきたりや星を取り合う力士たちの感情が交錯する土俵を中心に据えて、そこに「女性」というインクを一滴投下したこと。
たったそれだけで物語はシニカルに染め上げられ、ある意味で被害者不在の殺人事件という、得も言われぬ…続きを読む