概要
草原に生きる狼たちの闘争
中央アジア風異世界ファンタジー、『飛鳥』シリーズより。
〈草原の民〉の物語です。
本編開始より約10年前、トゥグスの一人称、中編です。
本編に繋がる設定を含みます(ネタバレはありません)。
*身体障害や遺伝性疾患に関する差別表現、暴力表現を含みますので、R15としています。ご注意下さい。
(自サイト『The Spirit of the Mystic valley』よりの転載です。)
〈草原の民〉の物語です。
本編開始より約10年前、トゥグスの一人称、中編です。
本編に繋がる設定を含みます(ネタバレはありません)。
*身体障害や遺伝性疾患に関する差別表現、暴力表現を含みますので、R15としています。ご注意下さい。
(自サイト『The Spirit of the Mystic valley』よりの転載です。)
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!生きるために戦わなければならなかった。草原の覇者の若かりし日のこと。
草原に生きる遊牧民は諸部に分かれ、相争っている。
ちょうどチンギス・カンが草原に覇を唱えるまでの、
モンゴル系諸部の凄惨な歴史が再来したかのように。
生きるための覚悟を、生まれながらに、強いられる。
そんなふうに見えるほど、彼らの日々は張り詰めて、
「漫然と」「呑気に」過ごせる瞬間など一時もない。
そうした環境の中でも、族長の跡目である少年たち、
ディオとジョクは案外伸びやかな素顔を見せもする。
二人を見守る年長のトゥグスのまなざしも、温かい。
戦争と策略に翻弄され、謎の病に滅びの予兆を覚え、
巡り来る厳しい冬を睨みながら、生き残る道を探す。
狼の血を引く若き戦士たちの物語。とても好き…続きを読む - ★★★ Excellent!!!まさしく、草原を駆ける狼たちの唄。
大草原の中に立っている印象を受けるような、臨場感に満ちた作品。吹き渡る風が草を揺らし、そこを疾走する馬。そして陰謀と人々の想い。それらが混然一体となって押し寄せてくる。ただ勉強したから書けるのではなく、自分の筆力にその時代や風俗を乗せて書けるという、素晴らしい作者様だ。いつもながら脱帽するしかない。
一話一話が長いと感じる方もいらっしゃると思いますが、読み進めて行く度にキャラクターの個性が出てきて、とても面白く読むことができます。聞き慣れない言葉にも、ルビがふってありますし、読んでいる内に言葉を覚えてしまうほどです。
読んで損は絶対ない作品です。是非、ご一読ください。