概要
埼玉県熊谷市在住、相田雅之。大学生。
取り柄は車の運転。あと大食い。
昔取った杵柄も、今や活かす機会など無い。
だが、七年前に姿を消した幼馴染、網屋希という男が地元に帰ってきたその日、相田の状況は一変する。
網屋の手には銃。命を狙われる三人のワケあり医師。迫る謎の車両。
彼が帰ってきた理由。それは、この医師達の警護だった。
運転担当、相田雅之(あいだまさゆき)。
元・NYの賞金稼ぎ、網屋希(あみやのぞみ)。
情報収集を得意とする中川路正彦(なかかわじまさひこ)。
近接格闘特化型、目澤朗(めざわあきら)。
精神操作ができる塩野鎮鬼(しおのしずき)。
彼らの生き残りを賭けた戦いが、田舎町の片隅でひっそりと火花を散らす。
※この物語は、法律・法令に反
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- ★★ Very Good!!日常×銃撃×クルマ×ごはん=!?
運転スキルと食欲以外は平凡な大学生、相田雅之。そんな彼の元に、ひとつ上の幼馴染である網屋希が地元へ戻ってくると連絡が入った。
網屋から飯を奢ってもらえることとなり、相田は彼を乗せて上機嫌で車を走らせる。
昔と変わらずワイワイと交わすやり取り。それを遮ったのは、突然震えた網屋のスマートフォンだった。
個性たっぷりのメンツが紡ぎ出す、社会の裏表を行き来する群像劇。
独特のテンポのやり取りに引き込まれれば、気が付く頃には時間が溶けてなくなっている。
友達の家に遊びに来たような、そんな気分にさせてもらえます。
日常、銃撃、クルマ、ごはん……どれかひとつでも引っかかったあなたは今すぐチェ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日常に交わる異常 それでも彼らは支え合う
突然目の前から消えた先輩が帰って来た。
ごく自然などこにでもある生活の中で、突如巻き起こるカーチェースと銃撃戦。誘拐事件に恋話。
少し前まで笑えていても、突如始まる緊迫した空気。
それでいて終われば美味しい料理が次から次へと相田の空腹を満たして行く。
個性豊かな異常な過去を持つキャラクターたち。
それぞれがそれぞれに傷を負いながら、互いに支え合い生きている。
文字数はたいへん多いですが、一章ずつ区切って読めば全然苦にならない長さになっていると思います。
展開が目まぐるしく変わります。
笑えるシーンも息を呑むシーンも、彼らは確かに生きています。
辛い物を沢山抱えて、慰め励まし支え合い。彼…続きを読む - ★★★ Excellent!!!日常と青春、焼け付くエンジンと硝煙の匂い。
男の子の友情、登場人物たちの恋愛模様、銃器と戦闘、カーアクション、バウンティハンター(賞金稼ぎ)、魅力的なオジサマキャラ――楽しく読める創作的要素の塊のような作品なのに、なぜか、この物語にはひりつくような疾走感とリアリティが存在します。
しっかりと「生きている」キャラクターたちが、自分の人生を歩んでおり、
深夜に読んでいると、ふと、今まさにどこかの街から外れた田んぼに囲まれた道で激しいカーチェイスが行われているのではないか、仕事を終えた登場人物が、ひとり自分の部屋で少し悲しい表情をしながら煙草をくゆらせたりしているのではないかと思わされてしまう、そんな不思議なリアリティです。
娯楽作品とし…続きを読む