概要
――《雪月花》という、名前しかわからないものを一週間以内に取ってくること――
探しものの情報を求めて、二人が頼ったのは、街の一角で便利屋を営む、無愛想な青年だった。
英雄なんかではなくて、けれど世界を揺るがした。
小さなぼくらの、忘れられない冒険譚。
※関連作品『学術都市の片隅から』。わりと重い。
https://kakuyomu.jp/works/1177354054883261238
おすすめレビュー
新着おすすめレビュー
- ★★★ Excellent!!!気分は分厚いハードカバーのシリーズ。童心とわくわく感が蘇る!
一気読みしてしまいました……。
全132話・63万字超えというボリュームなので最初は休み休み読むつもりだったんですが、Ⅰ章を読み終えると次Ⅱ章! 次Ⅲ章! と当初の「つもり」はどこへやら。スマホのバッテリーが危なくなって止められず、結局充電しながらずーっと読み耽ってました。それほど面白く、夢中になってしまいました。
で、この休み無く続きを求めてしまう衝動、昔体験した事あるなーと読破後に考えてたんですが、子供の頃、外国の面白い児童文学(それも分厚くて格好良く且つ綺麗なハードカバー)シリーズを一気に数冊借りてひたすら読んでいたものに似てるんですよね。
名のある学術都市の中でも最も権威ある学院。…続きを読む - ★★★ Excellent!!!幼き日、夢に見た冒険がここにある。
問題児アニーと幼馴染のフェイは、謎めいた青年ロトに導かれ、遺跡の探検へと赴く――王道の冒険譚を、真っ向勝負で描いたのがこの作品です。
ジャンルとしては、児童文学とジュヴナイル小説の中間あたり、と個人的には感じています。
未熟な少年少女が、彼らを護り導く大人とともに経験を積んでいく成長物語――過去に多くの先達が存在する題材だけに、読者のハードルも自然と高くなりますが、ご心配なく。この作品は、多少のハードルなど軽々と飛び越えてしまうことでしょう。
まず特筆すべきは、少年少女たちの心の動きが、実にいきいきと描かれている点。暴走少女アニーがときに見せる葛藤、そして常に彼女の傍にあり続け、彼女…続きを読む - ★★★ Excellent!!!小さくても勇敢な子供たちと少しひねていても優しい魔術師の行く末に期待
学院に通う問題児アニーと、その幼馴染みであるフェイは、学院の備品を壊してしまったことからとある課題をこなさなければならなくなるのですが、その過程で出会ったのが、少しだけ言動に偏屈さ、いえ、素直じゃないところがみられる『便利屋』ロト。
彼の助力によって課題を達成するために行動するのですが、ロトは珍しきかな、魔術師だったのです。
彼の魔術による助けを貰いながら、しかし子供たちも助けられるだけではありません。
アニーは十一歳ながら魔物をものともせず切り捨てられる戦士で、フェイも頭の回転の早さや機転で二人をサポートしていきます。
こういう、頑張る子供とそれを文句をいいながらしっかり支えてく…続きを読む