第5話 覚悟
酷い気分であった。しかし、これがこの世界の現実、自分の現状である。
「ふん、ひどい顔だな」
「クーフェン様・・・」
「まぁいい。貴様は勝ったのだ。勝ち続けるかぎり何もいわん」
「はい」
「次は6日後だ」
それだけを言いクーフェンは後ろを向いた。
「そうそう、おまえの対戦相手だがな」
「え?」
「処分だ」
「・・・・・・」
キールは何も言えなかった。これが拳奴。これが現実。
勝って生き延びるか、負けて死ぬかふたつにひとつ。
ならば生きよう。無様でも苦しくても、あがいてみよう。
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