第8話 戦略
1回戦を思い返しながら戦略・作戦を練る。
まずは優先順位を考えてみた。
まずは生き延びる事、そしてこのくそったれな試しで勝ち残ること。このふたつが最優先。そしてできれば相手を壊し過ぎないで勝つこと。それ以外は、現状では考える必要はないだろう。
1:生き延びる
これは単に生き残るだけではダメだ。致命的な怪我をしないこと。たとえ『試し』で勝って生き延びても大きな怪我でも負って十分な戦いをできないなら『処分』されるだろう。逆に負けても怪我がないなら最悪でも『普通の』奴隷になるだけですむ。そうすればまた機会が得られる可能性は残る。
2:試しで勝つ
試しで勝ち残ると『幼戦奴』に正式に認定されるらしい。これは『戦奴』の前段階とでも言える階級らしい。なんでもその『戦奴』になってその上で上位になると市民として開放されるらしい。開放されれば市民なので当然だが、コロシアムでの戦闘義務はなくなるそうだ。その先もあるらしいが、とりあえずクーフェンに聞けたのはここまで。
なんにしても『幼戦奴』に認定されれば普段の奴隷としての使役はなくなるそうで、定期的にコロシアムで戦う以外の義務はなく外出の自由こそ無いが衣食住は保証されるようだ。また、『幼戦奴』に認定さえされれば簡単には『処分』されないらしい。逆に言えば手足を無くそうが、傷が癒えれば戦わされるし、戦えないような身体になってしまえばやはり『処分』が待っている。
そこである程度の戦績を残すと『戦奴』に格上げとなる。『戦奴』までなれば、外出の自由が無い以外ではかなり待遇も良いらしく衣食住に関しては普通の『市民』とほとんどかわりがないそうだ。それどころか戦績しだいではかなり優雅な生活ができるらしい。
まず目指すは正式に『幼戦奴』に認定されること。1000人集められたうちの何人を『幼戦奴』と認定するかは年によって違うらしいが、大体5~15人程度らしいので最低でも7回戦、安全を考えれば9回戦まで残る必要がある。
3:相手を壊し過ぎない
相手が弱い間しか考える余裕はないだろうが、できるだけ少ない手数で意識を刈り取る。このためにはオレの知識の中では脳を揺らして脳震盪を起こさせる。そのためには顎先を上下左右に掠める攻撃が良いが、攻撃方法を隠蔽しながらうまくやれるだろうか・・・
その後も相手の出方に合わせた闘い方をシミュレーションしながら6日間をすごした
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