印象的な設定である「キューバー」は物語の軸でもあります。このアイテムと、それらから展開される荒廃的な世界感はとても魅力的です。人間の戦争によって一度滅んだ世界。地下で暮らしていた人々が再び地上に戻るため「キューバー」という記憶を記録したアイテムを集める物語です。当然その記憶は、地下に住んでいた人間には理解できないものも多くあるでしょう。そんな中、主人公たちが見つけたのは――。解き明かされていく意外な真実には驚きました。続きが読みたくなる終わり方ですが、3万字でひとつまとめ上げていてよかったと思います。
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