概要
でも無いから、ミステリー繋がりで仕方なく入ってしまった、『超すいりくらぶ』という名の部活。
俺はそこで『摩耶ののか』なる少女と出会う。そしてすぐに知ったんだ。
エラリー・クイーンを崇拝するこいつは、とてつもなくバカだということを――。
日常系バカミスの末席を汚したいっ! 開いた時間でクスリと笑える連作短編劇場、ここに開幕っ♪
(カクヨム運営公式、及びKADOKAWA・K 様より、おすすめレビューを頂いております)
おすすめレビュー
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- ★★★ Excellent!!!理論も理屈も不要!ぶっ飛んだ若々しさで押し切るミステリー!
輝くように溌剌としたパワーが漲る高校時代。そんな、自分の力を持て余した時代が、誰にもあったと思います。
これは、そんな若さと「ミステリー好き」というその気持ちだけで押し切る、痛快なミステリー作品です。
ただひたすら推理小説が好きなだけで、「超すいりくらぶ」を結成した、それぞれ思考のぶっ飛んだ強烈な部員たち(2名)。そんなクラブへの入部を決めてしまった主人公チャッピーは、メンバーのぶっ飛んだ「超推理」へ時に厳しい突っ込みをくらわせ、時には3人で困っている人に力を貸し…次第にクラブのとんちんかんなカラーに馴染んでいきます。
彼らの推理の突き抜けたぶっ飛び具合と、チャッピーくんの爽快な突っ込みっ…続きを読む - ★★★ Excellent!!!「推理」と書いて何と読む? 答えは作品の中!
謎が謎を呼ばないミステリー作品。この作品は一話一話が初めの内は独立しているので、試読みもできます。しかし、一度読んだら最後。もう読了するまで、ページをめくる手が止まらないのです。小生も、一気読みでした。
そしてこの作中のミステリーは、問題の解決によってもたらされるのではなく、主人公のツッコミによってもたらされます。この作品の凄い所は、日常の切り取られたある一点を、別の角度から見ることによって「謎」にしてしまっているところです。読者は読んでいると、「これはどういう事だろう?」と考えることができるのに、答えはあっさり解決に向かいます。長い推理はありません。角度を変えれば、謎はもう謎ではなくな…続きを読む - ★★★ Excellent!!!高校生のたわいのない推理(?)に癒やされます。バカミス好き、集まれ!
ミステリー好きの高校生たちが、日常で出会うささやかな謎を前に推理合戦に興じる、お約束のやつ……と思いきや、期待は良い方向に裏切られる!
一癖も二癖もある高校生たちが、突っ込みどころ満載の日々を送る日常の謎系バカミス。
ミステリーとしてのルールを踏まえながら、全力でぼけ、つっこむという展開は、ミステリー好きはもちろん、なじみがない人でも楽しめます。
自身の高校時代に、同じような仲間がいたらどれほど楽しかっただろう……と考えたりもしつつ、青春まっただ中の現役高校生にも読んでもらいたい一作です。
(必読!カクヨムで見つけたおすすめ5作品/文=カクヨム編集K) - ★★★ Excellent!!!おバカからはみ出すミステリ愛!
この学校にミステリー研究会はない!
なのでしかたなく「超すいりくらぶ」なる怪しいサークルへの参加を決めたチャッピー(小学校時代からの主人公のあだ名)だった……
という感じで物語は始まります。
キャッチでも前書きでも「おバカ」を謳っていて、ぶっ飛んだキャラクターたちが小さな謎を大騒ぎしながら解いていく、まあコミカルな内容なのですが。全体的に「エラリー・クイーン」なのですよね。
キャラのひとりである摩耶ののかがエラリー信者という設定でもあるのですが、読者への挑戦状形式をとっている点や、「初期クイーン論(推理作家の法月綸太郎さんが発表した論文です)」に基づく会話劇等々、エラリー・クイーンを含め…続きを読む - ★★★ Excellent!!!ミステリーではなく、みすてりぃ。ここ重要。
麻耶ののかの圧倒的推理力にあなたは頭を抱え、頬を緩ませることでしょう。
キャラの痛快な掛け合いに潜む、ミステリー用語。
間違いない、これはミステリーの深淵へと誘うべく配された、作者様の巧妙なるステマであるっ!
ミステリー用語が登場しますが、知識は不要です。しかし、読み終えればきっとあなたもミステリーに興味を持つことでしょう。
『ゲーム・オブ・モノケロス』から御作を拝読した自分は、その文体の変わり様に驚きました。
作者様はシリアスからギャグまで多才だなぁと感嘆させられてしまいます。
各キャラに想いを馳せつつ、ラストエピソードに目を通せばーー!!!???
驚愕の結末、ぜひご覧あれっ! - ★★★ Excellent!!!ミステリーの入門に最適!推理で謎を解く楽しさが、お手軽に味わえます!
ミステリーに興味があるけれど、何から読んでいいか分からない……そんな方はぜひ、この作品を読んで欲しいと思います!
私自身、ミステリーに興味があるけど詳しくない読者なので、作品で言及されている作家や作品についてもほとんど知りません。
ですが、親切にも作中で解説してくれているので安心です!
……そう、こういう親切さがミステリーというジャンルには欠けているのはないかと、初心者の私などは思うのです!
「こんなの、ミステリーなら常識だろう?」
……といった体で進むミステリー作品が多い(ような気がする)中、本作は主役がミステリーの知識がほぼゼロで、それでも推理を展開しようとする様は、とても共感で…続きを読む