理論も理屈も不要!ぶっ飛んだ若々しさで押し切るミステリー!
- ★★★ Excellent!!!
輝くように溌剌としたパワーが漲る高校時代。そんな、自分の力を持て余した時代が、誰にもあったと思います。
これは、そんな若さと「ミステリー好き」というその気持ちだけで押し切る、痛快なミステリー作品です。
ただひたすら推理小説が好きなだけで、「超すいりくらぶ」を結成した、それぞれ思考のぶっ飛んだ強烈な部員たち(2名)。そんなクラブへの入部を決めてしまった主人公チャッピーは、メンバーのぶっ飛んだ「超推理」へ時に厳しい突っ込みをくらわせ、時には3人で困っている人に力を貸し…次第にクラブのとんちんかんなカラーに馴染んでいきます。
彼らの推理の突き抜けたぶっ飛び具合と、チャッピーくんの爽快な突っ込みっぷりを楽しむ。これは、そんな珍味系ミステリーなのです。
じっくり推理し、何かを地道に解決していくミステリーの王道は大きく逸れ、そこにあるのは底抜けの明るさや若々しいパワー、理由なくあっけらかんと笑えてしまう爽快感。読んでいるうちに、不思議と「自分のやり方で、真っ正面から好きなことに向き合うっていいな」なんて、不思議な気持ちにさせられてしまいます。
彼らならではの力の抜けた謎解きが何故かクセになる、底抜けに陽気で楽しいミステリー。オススメです!