涼風紫音

　序盤はただのサイコパス野郎な感じで進みますが、その狂気はだんだんおかしな方向へ進み、結部では常軌を逸した展開へ。 　タイトル勝ちかと思わせておいて、展開勝ちです、この作品。一読す…続きを読む

　定型パターンを模倣し量のアウトプットをしていくこと。それが現在AIの得意とする領域ではある。模倣と拡散、あるいはパターンの抽出とアレンジ。 　人は意図的にそれを逸脱することがで…続きを読む

　フロイトさん、そうだったんだー！ 　というのはお読み頂くとして、心理学とエクソシズムの間にはわりと隣接する領域があるというのは、悪魔憑き事例の見方の問題。 　そこをうまいことブリ…続きを読む

災厄と救済、絶望と希望。 それは崩壊世界で奏でられる戦慄であり旋律。 謎と危地は次の展開を呼び、それは世界を深化させていく。 天使が乱舞し、人を狩る。 そこに現れるのは敵か、そ…続きを読む

　こっそり貢物をする存在。
　皆さんも思い当たる節があったりするのかもしれません。
　今年もそんなシーズンがやってきました。
　お手元に貢物は届くかな？

　おそらく限りなくエッセイに近いだろう小説。私小説に近いものを感じます。 　小説として読むか、小説に模したエッセイと読むかは人それぞれでしょう。 　それで良いと思います。 　本作…続きを読む

　いやぁ凄いですね。これ短編ですよ？ 　長編のポテンシャルがあると思います。 　続きが出るなら読みたくなる、それだけの面白さがぎゅっと詰まった作品です。 　バディの組み合わせは典…続きを読む

　話の展開、話数の割り方、会話のテンポ、どれをとってもうまい。読み出して気づけば読了している、そんなタイプの作品です。見事過ぎる。 　実際ヤベーところに行ってみた系の配信のノリっ…続きを読む

　フェルマーの最終定理。数学界が総力を上げて（時にほぼ諦められながら）350年以上の歳月を費やして証明された定理です。知っている人は知っている（なお証明はクソムズイので私はいまだに…続きを読む

　可能性は無限大。よい言葉だと思います。こういうことでなければ……。 　シュレディンガーの猫の有名な喩え話もこう展開するとホラーです。 　荒唐無稽な笑い話はだんだんと日常を侵食し…続きを読む

　はい、ご多分に漏れず私もミステリーは難易度高いし書くのはなかなか骨が折れそうだなと思っている人間の一人です。 　それでも、こんなタッチでミステリーとは何で、それはどんな要素かを…続きを読む

　ホラーでもありミステリーチックでもあり、なによりこれがたった1500字程度の掌編ショートショートにまとめきったのが素晴らしい。

　思わず唸らされる展開に刮目せよ。

　うまい。こういう方向で切ってきたかという切り口のセンスが良い。 　しかしテンプレートであるからには、それは汎用的量産的に使えるわけですよ。誰もが使いやすければ使いやすいだけ、ね…続きを読む

　まさにライト文芸≠キャラ文芸。 　静謐な空間に置かれたささやかな物語は、過去と未来を行き来して二人の未来を形作る。 　大きな出来事ではなく日常の小さな出来事で語られるそれは、癒し…続きを読む

　何かを失うことで何かに気づく。気づいた時には遅いかもしれないし、やはり失わないと気づかないのかもしれない。 　待つことと行くことの狭間で、夜風は今日も吹く。 　それは想いを乗せ…続きを読む

　エッセイと詩に優劣はないのだけど、言葉運びがとても詩情溢れるものばかりで、これは現代詩ですと出されても少しも驚かない。 　作者の心の豊かさと感性の温かさを感じることができる至極…続きを読む

　話の展開は王道のショートショート。しかし描いているのはかなり深い。ほぼ哲学を文学でやっている、そんな作品です。 　個としての死、あるいは存在としての消滅。それがなくなってしまっ…続きを読む

　タイトルの通りです。お手本にしたいくらい、文学として整っている作品です。 　読みながらも肌で感じることができる心理と空気感は高い描写力だと思います。 　ぜひ多くの方に手に取って欲…続きを読む

　レビュータイトルの通り、読む人を選びます。選ばれた皆さん、喜んで読みましょう！ 　行政特区カワサキへようこそ！ 　さて、やや露悪的な部分がないでもないですが、そこが魅力でもある…続きを読む

　率直に言って、ヤバい。完成度が激高い。 　レビューコメントで何をどう書くべきかしばし語彙力を失うくらい素晴らしい。 　私なりに本作の素晴らしさを書くとしたら、このような感じだろ…続きを読む

　昔からファンタジーにおける天候を操る魔法は戦略兵器に等しいと思っていたのですが、本作はそれをさらりと描きつつメイン題材に据えています。 　序盤派手さは無いですが、世界観の導入の…続きを読む

　日本の少し前の時代を描くことに長けた作者による掌編ミステリー。 　そこに秘められたのは誰宛のどのような意味なのか。 　既に終わりを告げた戦争の果てに見つけた言葉に、きっと息を呑む…続きを読む

　世界最高峰の文芸の国からの投稿作品です。 　翻訳の精度云々は無視しましょう。それはとても些細な問題です。 　私としては、こういった静かな文芸作品がカクヨムにやってくること自体、大…続きを読む

　作者はかなり斜め上や斜め下から刺してくる方です。 　そういう方がバンド物を書くわけです。長編で。 　その結果がこれですよ。 　いやぁ、もう完敗です、完敗。 　設定勝ちでしょと言…続きを読む

　発想、設定、展開、すべてが高く調和した傑作。 　ええ、傑作です。間違いありません。 　SFとしての醍醐味はもちろん、野球物、特にアメリカの野球テーマの映画好きなら読まない選択肢…続きを読む

　事件やイベントで物語を動かすことに頼らず、描写筆致で丁寧に静を描き出す。 　文章芸術の醍醐味が詰まったとても良い作品です。 　尖った表現でグサグサ刺すわけではなく、すっと心の奥に…続きを読む

　スーパー戦隊シリーズも終わるということで、ぜひ記念にこれを読んで欲しい。 　なお「全スーパー戦隊展」での総数は約300くらいらしい。 　しかし、これは圧巻の人数である。数だけなら…続きを読む

　タイトルが深い。 　しかし深読みしすぎたかもしれない（コメント欄にまとめました）。 　シンプルに感動しても良し、深読みしまくっても良し。 　多層な読みができる掌編の醍醐味を味…続きを読む

　学校でこれやらかすと延々弄られるネタになる怖い怖い話。そう、タイプミス。 　私もしょっちゅうやります、ええ。 　フリック入力ですらやります（精度が悪い且つ予測変換が悪い）。 　そ…続きを読む

　なにしろテンポが良いです！ 　軽妙な文体がこういう作品はとてもマッチしていると思います。 　読み込んでいた小説世界に入りこんだら即保身のためにフラグを折る！ 　大事ですね。とても…続きを読む

　お見事！ 　作者の得意な表現にお題をきっちり嵌め込んでいく様は圧巻。 　「月が綺麗ですね」 　その言葉がどの立場でどういうニュアンスまで意味合いを変えていくことができるのか。 　…続きを読む

　ジャンルはミステリーでも良さそうだけど、そこまでゴリゴリじゃないので楽しんでください。 　掌編はさっと読めてしまうので、意外と読んでしまっていて違和感が引っかかるはずのところをそ…続きを読む

　1分で読める創作小説のタグで求められている話の傾向はさておき、本作は見事にショートショートの王道の形をしっかり作っていてとても良いです。 　最後にバシッとオチを決める単話掌編なら…続きを読む

　色彩表現というものは厳密には小説にはないのですが、本作はそこを観たくなる作品。 　歌や音楽などで戦う作品はいくつもありますね。もちろん武器を手に戦う作品はもっとたくさん。 　しか…続きを読む

　書簡体小説。 　そう、小説という表現形態の原初は往復書簡のような書簡を束ねてまとめましたという形態とも言われています。 　それを現代でやると、メールかSNSでしょうか。 　婚約破…続きを読む

　ベタ褒めしたいくらい良作。 　素晴らしい。 　現代の寓話でもありホラーでもありSF的でもある。 　繰り広げられる物語はもしかしたら私たちの誰でさえ手を出してしまう可能性のある展開…続きを読む

　冒頭から異様な光景が展開していく掌編。 　果たして主人公と友人に何があったのか。 「爆発事件」と銘打たれている以上、そこには読みの解釈が求められる。 　深読み上等の作品を食いつ…続きを読む

　物語の展開がお見事。 　あれもこれもそれもどれも、ちゃんと意味があって最後にはきれいに種明かしされます。 　状況が許さないから言えないことが増えていく。 　言えないことがさらに状…続きを読む

　ものすごくくだらないこともものすごくサイエンスらしいところも合わせ持った掌編。 　いくら丼小説はSF多めな気がしますが、でキッチリとオチを付けていてショートショートSFの王道を行…続きを読む

　掌編なのでネタバレすると面白くないと思います。
　この作品、描写も優れていますがなにより視点人物が素晴らしい。
　ホラーを存分に味わってください。
　あなたはどちらの側ですか？

　タグは一番簡単に誰でもできる識別符号です。 　それで流れて来る人がどのくらいいるのかということはワードによっても変わってきますし、人気のタグはそれはそれで埋もれやすいものです。 …続きを読む

　もう何言ってんですかこいつ、みたいなセリフに久しぶりに共感しまくりました。 　いやだって何言ってんですかこいつ（笑） 　掌編にしては文字数多めなのですが、豊かな表現を駆使して描か…続きを読む

　大正浪漫をモチーフにした作品はいくつもあります。 　この作品はそこに魔術要素を掛け合わせています。 　大正時代は科学の時代でもあり文化の時代でもあり、同時に明るい世相の奥底に仄暗…続きを読む

　いやぁ、ガッツリSFでしたね。 　しかもきれいにオチのついている掌編。 　見事。ショートショートSFここにあり。 　それにしても言葉は失われ始めるとあっと言う間です。 　現在約6…続きを読む

　もうね、作者の怪獣作品に対する愛が溢れてます。 　敢えて空想科学と銘打っているのもそれゆえ。 　この作品は、数多の怪獣作品、それも特撮からアニメまで様々なそれにインスパイアされ、…続きを読む

綺麗にオチが決まっていて、職人技。
1分小説企画で求められているものをキッチリ詰め込んでいて企画趣旨にしっかり応える作品だと思います！

　独自性出したって読まれないと冷笑してくるやつはぶっ飛ばせ。 　圧倒的熱量とテクストで殴り返せ。 　それでもダメなら、次を書け。 　折れた挫けた。だからなんだ。 　それでもまた次を…続きを読む

　これを「小説」のタグとして良いのか（1分で読める創作小説タグが付されている） 　※ジャンルは「詩・童話・その他」 　しかし小説だと言われれば、そうかもしれない。 　ジャンルは……続きを読む

　観測する行為が何かしらの物事を確定するというお話は比較的SFであるテーマですが、なるほどホラーにするとこうなるのか。 　SFではない現代物ではありますが、用いている理屈はそういう…続きを読む